そんな君が好きです〜水田信二Ｖｅｒ．〜

山名文和side ページ13

秋山 「ふみ暗い顔してどうしたん？」









山名 「夜Aの家行くんすけど嫌な感じすんねん」









秋山 「そうなん？会うの辞めた方がええんちゃう？」









山名 「そうやねんけど会いたいんすよね」









この時は知らんかった









Aの家に行って男の腕時計を見つけるとは。









仕事が長引き予定していた時間より少し遅れてAの家に着く。









Aから貰った飲み物は俺が好きなやつで









毎日飲んでるやつだった。覚えてくれてるんだって嬉しくなった。









一口のみ足を崩そうと視線を下に向ける









時計、、？Aって普段時計しないやんな、？









大きさ的にも男のもんやったし









Aに普段時計とかする？って聞いてもしないって言うし。









逃げるようにトイレに向かう。









山名 「はぁ」









俺のどこがダメなんかな。









俺よりその腕時計してる奴の方がええんか？









考えるだけでも泣きそうやわ。









そう思ったけど









1粒の涙が流れ落ちたことがわかった









情けない。









貴 「私ちょっとコンビニ行ってくる、欲しいものあったら電話して。」









玄関が閉まる音がした瞬間









何かの糸が切れたかのように









声を出して泣いた。









無理して付き合って









Aが好きな人は









Aの目に写ってるやつは俺じゃないって









いつの日か気づいてたはずやろ。

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