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いち ページ1

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『お兄ちゃんは優秀ね〜!それに比べてあんたは男か女かわかんない顔して…何もできない』







『お前はいっしょう俺に叶わねえんだよ』







『何あんた使えない、こんな簡単なことも出来ないの?』







『あんたなんて要らない』






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この台詞は何回、何百回聴いたのだろうもう聞き飽きた。







僕がいらないのなんて僕自身が一番分かっていることなのに。







それなのに処分しないのは少しの情なのか。







僕が生まれついた所は結構大きいマフィアの元。勿論小さい頃から訓練だのを学ばされた。









僕の場合、戦闘力はあまりない代わりに英語や作り笑顔、女に変装して相手を翻弄させてから処分すると言うのを徹底的に仕込まれた。









それでも要らないのか、役に立たないのか。小さい頃から様々なマフィアを転々として









汚職や身体を売る商売もしてお金を稼いでた時期もあったり。









そして今日、僕のいたアジトが少数派マフィアなのに強力な力を持つ松野ファミリーに襲撃されて歯も足も立たない状態だった。









僕はボスのお気に入りだったらしくて、動こうとすると首に付いている首輪から繋がれている長い鎖が邪魔をする。









ボスはもう、多分やれただろう。









薄暗いこの部屋に月の明かりだけが綺麗に僕の顔を照らす。









もうすぐそこまで足音が、声が、銃声が聞こえる。









「やっと楽に、なれる」









死 ぬは少し怖いけど、やっと解放されると言う安心感からか、頬も緩む。









そしてバンッと大きく扉が開いて入って来たのは黄色い人と、青い人。手には血がついたパッドに、2丁拳銃。









「っと…十四松、ここで最後だ。こいつで多分最後だろうな」



「まじすか!!今回楽勝だったねカラ松兄さん!あれ?女の子だーっ!」



「おかしいなこのアジトには女はいなかった筈だが…」









そう言いながら近づいてくる黄色い人に後ずさりもせず、真っ直ぐ見つめる。









「首輪が…悪趣味な野郎だな」



「うおーめっちゃ可愛い!!」









僕は2人を見据えて、真っ直ぐ目線を逸らさずに









「早く、僕を楽にさせて。…やっと死 ねるんだね」









そう満面の笑みでいうと、2人が驚いたように目を見開いたのが分かった。









…さようなら。

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サキラ - すいません、誤字です。2列目の「ぼぼんさん」とありますが正確には「ぽぽんさん」です。名前を間違えてしまうなんてほんとにすいません(´・ω・`) (2016年1月20日 23時) (レス) id: 4f7cbe6177 (このIDを非表示/違反報告)
サキラ - こんにちは!コメント失礼します( ˘ω˘ )いつもぼぼんさんの作品を楽しく見させて頂いてます。ところで、ハイキューの「学校一美人」のやつはもう更新されないのでしょうか?(´・ω・`)もうかなり前から更新されてなかったので気になっておりました、、、 (2016年1月20日 23時) (レス) id: 4f7cbe6177 (このIDを非表示/違反報告)
若丸@変なあだ名持ち(プロフ) - 面白かったです!!!おそ松兄さんとの絡み私得でしたww更新頑張ってください!!!続き楽しみです!!! (2016年1月18日 2時) (レス) id: ec25b2831b (このIDを非表示/違反報告)
明菜(プロフ) - 面白かったです!!早く次を読みたいです!!これからも頑張ってください!!楽しみにまっています!!!! (2016年1月17日 7時) (レス) id: ec24d45580 (このIDを非表示/違反報告)
漆黒の白猫 - コメ失礼します。 小説毎回読ませてもらってます! カラ松との絡みがめっちゃ好きです!これからも頑張ってください(*´∀`) (2016年1月6日 14時) (レス) id: 10747098e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆい | 作成日時:2015年12月26日 21時

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