もう、やめてまえよ… ページ37
俺は、必死で追う。
こいつ意外と足速い。
「A！」
やっと掴んだ手。
はあ、はあ、と息が荒い二人。
振り向いたAは、涙を流してた。
「離して、帰る…」
「あかん」
「帰るの！」
「帰らさへん！！……離さへん。」
俺は、優しく、抱きしめた。
あ、、こいつ、ほんまに小さいんやな。
細いとか、そんなんやなくて
全てが、小さいねん
手も、身長も、肩幅も俺より、ほんまに小さくて
柔らかくて、ふわっと香る、花の甘い匂い。
髪の毛の、甘い匂い。
「すばる、？」
「…」
「すばる…？」
辛い想いするくらいなら、
悩むくらいなら
もうわけ分からんなら、
それなら、
「やめろよ。」
「え…」
お互いの声、耳元で聞こえて、
白い吐息が、言葉と外に出ては、一緒に消える。
「なあ、やめてまえよ。」
「なに、を…」
身体を離して、目を見つめる。
「……大倉なんて、もう、やめてまえよ…」
こんなんゆうん、始めてやな。
びっくりしてる？
けどな、俺の気持ちやで。
ほんの、一部の。
絡み合う視線
「すばる、わたし…」
「…お前は、笑顔が似合う。」
そう言うたら、泣き出した。
「すばる、ありがとう」
もう一回、抱きしめた。
強く、優しく、
「A、もう大丈夫やな。」
「うん…」
「帰ろう。
きっとヨコも、心配してる。…大倉も。」
「うん………」
飲み込んだ言葉、3文字
"すきや"
この言葉を飲み込んだの、何回目やろ。
いつか、俺、我慢できひんくなる気がする。
大倉、お前がこいつを泣かすなら
俺は、お前を許さへんで。
俺やってこいつのこと、
本気なんや。
ほら、行くぞって言うて、手を繋いだ。
繋ぎ慣れとるからか、何も驚かへん。
けど、ギュッと強く繋ぎなおせば、
俺を見上げる、Aが横目に映る。
俺らは、エイトハウスに帰る。
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なずぅぅぅ - ∞クラユイ∞さんの小説めっちゃキュンキュンします！これからも、連載ガンバッテください！ (2014年7月17日 21時) (
レス) id: 8150416b76 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - ありがとうございます！凄く嬉しいです！(^○^)まだまだ頑張ります(*^◯^*) (2014年1月29日 23時) (レス) id: 1c5c7fc78d (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - はじめまして！いつも楽しくドキドキキュンキュンしながら読ませていただいてます！これからも応援してます！ (2014年1月29日 23時) (レス) id: c6a301179f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2014年1月24日 1時
