もしもの話【角名倫太郎】

曖昧 ページ20

『倫太郎くんってバレー上手いんよね？』







「急じゃない？ていうかそれ俺に聞く？」






急に何を聞いてきたかと思うとまあまあツッコミどころのある質問だった。








『いや〜わざわざ他の人に聞くのもって思ってさ』









可愛いからいいけど？









「まあ確かに普通の人よりは上手いよ」






正直なんとも言えないので曖昧な答えで返した。







『見てみたいなぁ』








呟くように言ったその一言を俺は逃さなかった。









「じゃあ見に来る？」









むしろ来て欲しい、来たら頑張れる気しかしない









『邪魔やないん？』






Aは少し興味ありげに聞いてきた。








「邪魔というかキャーキャー言う侑と治のファンがいるけど見る分には邪魔じゃないよ」









あれはかなりうるさいよ、と小声で言った。









『そうやね今日部活終わるの早いし、春暇らしいし連れて行くわ！』









よし、いいとこ見せるしかないな。






「わかった」

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