もしもの話【角名倫太郎】 (ページ12)

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提案ページ12

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文化祭、それは高校生活の中でも体育祭と並ぶビッグイベントだ。

クラスの出し物で俺たちのクラスは男女逆転メイドカフェを開くことにした。

「角名…はははっく、あかん、笑い死ぬ」

俺のメイド服姿を見て腹を抱え涙目で笑う治。
こいつも同じようにメイド服をきているのだが何故か似合う、ムカつく。

『倫太郎くん、にあっ…とる…よ、ふふふ』

Aがやって来て俺の姿を見たのだが言ってる途中に笑いが込み上げてきたのか今は大爆笑している。俺だってこんなん着たくなかったし。誰だよ男女逆転メイドカフェ提案したやつ

大爆笑しているAを見るとバーテンダーのような格好をしていた。スタイルがいいからすごく様になっている。

『あ～疲れた、みんなおつかれさん！』

文化祭二日目に侑がやって来てやはりこの格好を笑われて地に沈めたり北さんに苦笑いをされ気まずくなったりしたが無事に終わった。

「え、どうしたの」

クラスの女子に頼まれ荷物を置きに色々な場所を回り続け戻ってきた俺が見たのはメイド服を来ているAだった。

『か、勘違いせえへんで！！無理やり着させられたんよ春に！』

そう言って顔を赤くして手をブンブンと振っていた。

「似合ってると思うけど」

そう言いながら俺はAに近づいた。

いや待て近づいたら分かったけど、胸…胸！

いや、足もやばくない？白いしちょうどいい細さだし。なにこれ襲っていいの？ホテル連れ込むよ？

『ほんま…？』

そんな俺の葛藤を知る由もないAは上目遣いで俺を見てきた。

ああもう俺をどうするつもりなんだよ

「うん、他の男に見せちゃダメだよ」

そう言いAの髪を少し掬いあげて離した。
これ以上一緒にいたら本当にダメだ、飛んでしまう。

俺は彼女に本当に翻弄されすぎている。