恋してるかい？もちろん私に！【4】 (ページ15)

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160話（ひっつき虫）ページ15

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…おかしい。

俺はバレないようにAのことをこっそり見る。

Aは俺の腰に腕を回してぴったりくっついている。

この状態で既に30分以上経った。

俺の体に押し付けとるから顔は見えへん。

しかも無言。

一体何があったんや…

大「…A？」

とりあえずええ加減気になるし声をかける。

「…」

Aは黙ったまんまや。

なんかあったんかな。

けど昨日は普通にしとったし…

大「どしたん、今日甘えんぼやんか」

悲しいこととか辛いことがあったんなら困るから、なるべく優しく声をかける。

「…いいから甘やかして」

やっと喋ったかと思ったら…珍しい。

こんな素直に甘えてくるなんてレアやで。

ほんま大丈夫なんかな…

こいつ割と溜めがちやし。

大「甘やかすんはええけどさ、何かあったんなら話して。心配やから」

俺はそう言ってAの顔を両手で挟んで目を合わせる。

これといって疲れてる顔してへんし、体調も良さそうやな。

「な、何もない！」

大「はぁ？何その反応」

「何もないってば！」

そう言うと俺から離れていく。

もしかして…

大「単純に甘えたい気分やったん？」

俺の言葉が図星なんか、顔を赤くしてそっぽを向く。

なんなん。可愛ええやん。

くっそ、甘えてくるAとかむっちゃ珍しいのにもったいないことした。