「俺で遊ばんといてやぁ」(M.S) ページ1
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ぽすん、と太ももへ乗せられた頭。
髪の毛が当たってこそばゆいなぁ、と何だか他人事のように思いながらも、今さっきまで見ていたスマホから目線を下に移す。
最初っから私のことを見ていた彼はご機嫌ナナメそうに微妙な表情をしていた。
「……Aちゃん」
『んー？』
「……なぁんでそんなスマホと仲良しなん」
唇をつんと尖らせ、可愛い不満を漏らす彼。
「今日久々のオフやのに」とか「せっかく独り占めできんのに」とか。
次々と出てくるぼやきもやっぱり可愛くて思わずにやけた表情をすると、それが余計に彼の不機嫌を煽ってしまったらしい。
「もうええAちゃんなんか知らん」
ふんっ、と言って私の腰に長い腕を巻きつかせ、顔を押し付けてくる彼。
色々言いながらも私から離れようとしないあたり、構ってほしいのは変わらないらしい。
そんな姿も愛しくて、でも少し意地悪したい気持ちも湧いてきてしまって。
あえて音を隠さずにカシャッと彼の後頭部をスマホに保存した。
「……俺で遊ばんといてやぁ」
『晶哉は可愛いね』
「ぜんっぜん嬉しない」
『可愛い可愛い』
彼の頭を撫で、ふわふわの髪の毛に触れる。
むぅ、とまだまだ文句が出てきそうだった口を
『スマホばっか見ててごめんね』
「……もっと甘やかしてくれへんと許さん」
そう言い起き上がった彼が、私と向き合い目を瞑る。
自分からするのはあんま得意じゃないんだけど、という言い訳は受け付けてくれなさそう。
『……1回だけだよ』
触れるだけの、軽いキス。
ゆっくり目を開けると緩んだ表情の彼と目が合った。
「ふへへ、恥ずかしいん？」
『……とっても』
「照れてるんもかわええ」
大きな手のひらで私の頬が包み込まれる。
熱くなっちゃってるのが丸わかりだ。
「今度は俺からしてもええ？」
蕩けたような瞳に、甘ったるい声。
私にしか向けられない、彼からの愛。
『……うん』
嬉しそうに笑った彼に柔らかく唇を奪われる。
甘えるのも、甘やかすのも、彼には敵わない。
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ゆの(プロフ) - ゆきまろさん» こちらの方までありがとうございます！ 佐野担さんに喜んでもらえたなら大満足です！！ (2022年10月26日 10時) (
レス) id: a2597d3538 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきまろ(プロフ) - 佐野担の私は無事に死亡しました、、、これ何回も読みます、、！ (2022年10月25日 23時) (レス) id: fd73da006f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆの | 作成日時：2022年10月25日 4時
