49話 ページ49
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彼と私の距離は、近付いているのだろうか。
ずっと好きで、その気持ちは変わらないどころか日に日に増していって。幸せなのに辛くて。
膨れ上がった恋心は簡単に捨てられない。
楽しいデートのはずなのに、彼に会うと毎回どこかで不安に襲われる。
今回が最後なんじゃないか、やっぱり好きになれなかったって言われるんじゃないか。
早く答えがほしい。これ以上関係を崩したくない。
矛盾する感情を抱えるたびに、恋を自覚していた。
末「ん、」
『ありがと』
彼に合わせて、揺れ動く箱の中に乗りこむ。
差し出してくれた手のひらに躊躇なく重ねることができるのは、ただの優しさだって知っているから。
『わ、すでに結構高い』
末「高いとこ苦手やったっけ？」
『ううん。観覧車乗るの久々だからびっくりしちゃっただけ』
少しずつ遠ざかっていく景色はなんだか非日常的で。
私と彼だけ取り残されたような、そんな感じ。
そしてそれを悪くないって思ってる。
末「……今日、楽しい？」
『もちろん！」
末「ほんならえーけど」
ほっ、と息を吐いた彼が目線を窓にやる。
かっこいいな、好きだな、って思いながら見つめていると、それに気付いたのか今度は私と目を合わせていつもみたいに優しく微笑んでくれた。
『末くん』
なんとなく口から出てきたのは、ずっと呼んでいた、だけど久しぶりの響き。
きょとん、と目をまん丸にした彼が首を傾げる。
末「なんかこそばゆ。笑」
『えへへ』
末「んで、どしたんAちゃん？」
『わぁ照れる……』
顔を見合わせて笑いあえる今の関係も嫌いじゃない。
『はい、クリスマスプレゼント』
末「ありがと！ 開けてもええ？」
私が頷いたのを確認した彼が小さな箱に手をかける。
選んだときも家を出る直前だって、彼にはこれしかないって自信満々だったのに、今は緊張で胸が苦しい。
ドキドキしながら彼の反応を見守った。
末「え、めっちゃ可愛いやん！」
キラキラとした笑顔で今日つけていたものから私があげたやつに変えようとしている彼に、ほっと胸を撫で下ろす。
末「ちょうど新しいピアス欲しいなって思っててん」
『気に入ってもらえてよかったぁ』
末「似合う？」
『ばっちり』
私があげたものを誠也くんが身に付けてる。
それだけで心が満たされた。
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ゆの(プロフ) - oshige127さん» 何回も読んでもらえるの嬉しいです😊 デレ期到来…ですかね♡ 甘々な2人の関係を乞うご期待です！ (2022年11月24日 21時) (
レス) id: a2597d3538 (このIDを非表示/違反報告)
oshige127(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませていただいてます！なんなら何回も読み返してます！最近の末くんのデレデレ具合はなんなんですか〜（笑）一生のお願い真剣に考えます！笑 (2022年11月24日 10時) (レス) id: c6522ef373 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 3さん» ぜひ何回でも！毎回とっても嬉しいです♡ (2022年10月14日 2時) (レス) id: a2597d3538 (このIDを非表示/違反報告)
3(プロフ) - 何回もコメントすみません！めっちゃわかります焦ったい感じがたまらないんですよね楽しみにしてます！！ (2022年10月13日 13時) (レス) id: 050b62ae5b (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 3さん» 第三者目線だと「はよくっつけや！！」ですが当人たちには全く伝わっていない感じが好きでして。笑 もうしばらく皆さまにはもだもだしてもらいます。笑 コメントありがとうございました！ (2022年10月13日 3時) (レス) id: a2597d3538 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆの | 作成日時：2022年7月17日 2時
