20話 ページ20
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末「足元不安定やから気いつけや」
『ん』
2人分の足跡が、砂浜に刻まれていく。
空と海の境目が曖昧で、深い青と黒が混ざっている。
どことなく不安が心を埋め尽くしそうな空気感だけど、隣に彼がいるだけでなんだか何でも出来そうな気がしてきちゃうの。
末「こんな一緒におんの、久々やなぁ」
『……そだね』
末「仕事忙しいん？」
『あー……今度、ドラマ出る』
末「え、そーなん！」
他愛もない話に、ちょこっとずつ肩の力が抜けていくのがわかる。
いつも通り、今までと変わらない距離感。
忙しくて連絡とれなかったの。ごめんね。
そう言うだけできっと元に戻れる。
でも、前には進めない。
末「あそこ座ろか」
彼に誘導されて、階段のとこに腰をかける。
冷たい潮風に少しだけ身震いすると、目敏く気付いた彼が着ていた上着を脱いだ。
末「足元かけとき」
『末くんが寒くなっちゃうからいーよ』
末「女の子は身体冷やしたらあかんねん」
『……ありがと』
こーゆうとき、彼は何を言っても譲ってくれない。
たくさんの時間を過ごしてきたからわかる。
受け取った上着が地面につかないようにして、足を覆う。
残っている彼の体温がじんわりと広がっていき、ずっとドキドキしているのに何故か少し落ち着いてもくる。
末「俺あんま回りくどいん苦手やから単刀直入に聞くんやけど」
『……うん』
終わりの始まり。
聞きたくない。今すぐ逃げ出したい。
だけど覚悟を決めなくちゃいけない。
膝のあたりで、つい服をぐちゃっ、と握ってしまった。
末「……俺のこと避けてたん、なんで？」
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ゆの(プロフ) - oshige127さん» 何回も読んでもらえるの嬉しいです😊 デレ期到来…ですかね♡ 甘々な2人の関係を乞うご期待です！ (2022年11月24日 21時) (
レス) id: a2597d3538 (このIDを非表示/違反報告)
oshige127(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませていただいてます！なんなら何回も読み返してます！最近の末くんのデレデレ具合はなんなんですか〜（笑）一生のお願い真剣に考えます！笑 (2022年11月24日 10時) (レス) id: c6522ef373 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 3さん» ぜひ何回でも！毎回とっても嬉しいです♡ (2022年10月14日 2時) (レス) id: a2597d3538 (このIDを非表示/違反報告)
3(プロフ) - 何回もコメントすみません！めっちゃわかります焦ったい感じがたまらないんですよね楽しみにしてます！！ (2022年10月13日 13時) (レス) id: 050b62ae5b (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 3さん» 第三者目線だと「はよくっつけや！！」ですが当人たちには全く伝わっていない感じが好きでして。笑 もうしばらく皆さまにはもだもだしてもらいます。笑 コメントありがとうございました！ (2022年10月13日 3時) (レス) id: a2597d3538 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆの | 作成日時：2022年7月17日 2時
