４０８ 決まっている ページ8
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コンサートも中盤に差し掛かり、
それぞれのソロステージが
繰り広げられている。
今、ステージの上では・・・
チャンミンがギターの弾き語りを
しながら、アメリカの昔の歌を歌っている。
たまにモニターカメラに映る
あの最前列の空いている席は、
ポツン、と暗くて。
両側の席の客がはみ出していて、
空席がある事が
パッと見た感じでは
分からなくなっている。
あー、やっぱあの席、
目立ち過ぎる席だったかなぁ。
慣れない事したから
分かんなかったけど。
あんな目立つ席じゃ
もし、後から入って来ても
座りづらいよな、マジで。
・・・次がジュンスのソロステージ。
そのあとは俺だ。
あと１５分もしたら、
俺のソロステージ。
A、もう、来ないのかな。
・・・・・。
歓声を背中に聞きながら、
バックステージの
鏡の前に置かれている
椅子に浅く座って、
両膝に手をかけ、下を向いた。
はぁーっとため息をつき
目を閉じる。
・・・・・。
来ない場合、考えてなかった。
結構、自信あったんだよな実は。
『・・・・・。』
来ない、か。
だけど・・・もし。
来ない場合でも、
イシンヒョンの店で
このコンサートは見てくれてるかな。
・・・聴いてもらえるかな、俺の歌。
最後かもしれないけど、
聴いてもらえるなら
ちゃんと伝えなくちゃな。
・・・・・。
目を開ける。
顔を上げ、鏡に映る
自分の瞳を見返した。
今迄一緒に過ごして来た
Aとの時間。
Aに逢えて。
俺は幸せだったと。
出会った事に後悔なんて
これっぽっちも無い。
一生、そう思える愛し方をした。
そんな気持ちを俺に抱かせてくれた。
・・・Aとの間にあった
確かな幸せや、
感じた気持ちを全部。
んーその感情・・・
なんて言えばいいかな。
まぁ、「愛」しか、
頭に浮かばない・・・。
俺の愛。
ちゃんと・・・歌にして
伝えたい。
不思議だけど。
すごく今、冷静な自分がいる。
それはきっと心がもう、
・・・決まっているからなんだと。
そうだろ？ユチョン。
目の前の鏡に映る自分に向かって
真剣な表情のまま考えていると、
背後にある
ステージが映し出されているモニターの中で、
チャンミンの歌が終わり、
会場から大きな歓声が上がった。
その歓声を背中に感じながら、
自分のソロステージまでの時間を
・・・静かな気持ちで過ごした。
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ゆうたろう(プロフ) - もえさん» もえさん、コメントありがとうございます^ ^この小説を楽しんで読んで貰えたのなら書いてよかったなと思います。こちらこそありがとうございます。 (2019年2月2日 22時) (
レス) id: 2bba9131ef (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 初めて小説を読んでいて感動して泣きました。本当に良い作品でした。ありがとうございました！ (2019年2月1日 10時) (レス) id: f343b08e2e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうたろう(プロフ) - ゆうこさん» ゆうこさん、コメントありがとうございます^ ^ボラも悪い子じゃ無いって所が私らしいかな、と思っていたので、そう言って貰えると嬉しいです。まだ過程でしかない今の状況で、５人が前を向いて進んで行けばきっと可能性はあると思ってます。ありがとうございました！ (2017年9月25日 23時) (レス) id: 753ec3e5e1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうこ(プロフ) - ゆうたろうさん、完結ありがとう&お疲れ様でした。ハッピーエンドでよかった。ボラちゃんもトコトン嫌な子じゃなかったので良かったです。読み終えて優しい気分になりました。現実でもユチョンの、３人の、できれば５人の歌声を聴ける日が来て欲しいと思います。 (2017年9月22日 17時) (レス) id: a9cd4fd2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆうたろう(プロフ) - アスカさん» コメントありがとうございます^ ^癒しになったなら、書いてよかったです。こちらこそ、最後までお付き合いいただきありがとうございました^ ^ (2017年8月22日 10時) (レス) id: 753ec3e5e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうたろう
| 作成日時：2017年6月12日 13時
