４１１ 入り口 ページ11
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着いた・・・。
会場の入り口付近にいるスタッフさんに
鞄から取り出した
ユチョンから貰ったチケットを見せる。
『え・・・最前列？』
私が出したチケットを見て驚き、
声を出したスタッフさんを見て
後ろから少し偉そうな人が
怪訝そうな顔をし、
近付いて来るのが分かる。
『ちょっと今は
入るの難しいんで、
休憩時間まで待ってもらえます？
ソロステージの後、
少し休憩時間ありますんで。』
私に向かってそう言った
スタッフさんに、
『あの、この席までは
やっぱり・・・今からは
入れないですか？
席までは行けなくても、
会場には入れませんか。』
今、ユチョンが話してる。
今、見ないと。
・・・・・。
困っているスタッフさんに
食い下がり尋ねる私。
そこに、さっきから
やり取りを見ていた
偉そうな人が間に入って来た。
『今、MC中なんで。
ササッと入っちゃえば。』
そう言って笑うと、
『一番近い会場入り口の所まで
ご案内しますよ。』
私に後をついてくる様に
促した。
入り口のスタッフさんにペコ、と
頭を下げて、慌ててその後を追う。
会場からは
・・・沈黙が続いている。
少しザワザワし出したのが、
マイクを通して分かって。
お客さん達の様子がおかしい？
・・・なんだろう。
偉い人について歩きながら
前方に見えて来た
ステージの巨大スクリーンに
目をやると、
そのスクリーン越しに
ステージ上のユチョンが、目に入った。
ユチョンだ・・・。
ステージの上に立つユチョンは、
ステージ衣装の派手な装飾のある
スーツもビシッときまっていて、
満月を見つめたまま黙ってしまっていて。
その表情は
ユチョンは、何かを話そうか、
やめておこうか。
・・・・・。
躊躇っているような。
マイクを片手に持ち、腕を組んだまま、
夜空に浮かぶ月を
じっと見つめているユチョン・・・。
私は、ユチョンの姿が大きく映し出されている
ステージの前方にある
巨大なスクリーンの中の
ユチョンのその様子をじっと見つめていて、
あることに
気がついた。
・・・ユチョン。
私があげた、あの指輪。
ちゃんと、してくれてる。
この大事なステージに
・・・私を一緒に。
連れて行ってくれてたんだ。
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ゆうたろう(プロフ) - もえさん» もえさん、コメントありがとうございます^ ^この小説を楽しんで読んで貰えたのなら書いてよかったなと思います。こちらこそありがとうございます。 (2019年2月2日 22時) (
レス) id: 2bba9131ef (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 初めて小説を読んでいて感動して泣きました。本当に良い作品でした。ありがとうございました！ (2019年2月1日 10時) (レス) id: f343b08e2e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうたろう(プロフ) - ゆうこさん» ゆうこさん、コメントありがとうございます^ ^ボラも悪い子じゃ無いって所が私らしいかな、と思っていたので、そう言って貰えると嬉しいです。まだ過程でしかない今の状況で、５人が前を向いて進んで行けばきっと可能性はあると思ってます。ありがとうございました！ (2017年9月25日 23時) (レス) id: 753ec3e5e1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうこ(プロフ) - ゆうたろうさん、完結ありがとう&お疲れ様でした。ハッピーエンドでよかった。ボラちゃんもトコトン嫌な子じゃなかったので良かったです。読み終えて優しい気分になりました。現実でもユチョンの、３人の、できれば５人の歌声を聴ける日が来て欲しいと思います。 (2017年9月22日 17時) (レス) id: a9cd4fd2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆうたろう(プロフ) - アスカさん» コメントありがとうございます^ ^癒しになったなら、書いてよかったです。こちらこそ、最後までお付き合いいただきありがとうございました^ ^ (2017年8月22日 10時) (レス) id: 753ec3e5e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうたろう
| 作成日時：2017年6月12日 13時
