How much Love ・・・？【８】 (ページ44)

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部屋に飛び込んだ瞬間、

バシッ！！！！

俺の目の前でボラが
父親に頬を叩かれた。

『ボラッ！』

叩かれた方の頬を押さえている
ボラの前に、
父親の方を向き立ちはだかる。

『邪魔をするな。』

『嫌です。』

『・・・どけ、と言ってるんだ。』

低く声を出すボラの父親を
じっと睨み返した。

『暴力はなんの解決にもなりませんよ。

ボラの気持ちが更に
あなたから離れるだけです。』

『何を偉そうに。
誰に物を言ってる。

掃いて捨てる程いる
芸能人風情が。

ボラ、いい加減にしなさい。』

父親はそう言うと、
俺の後ろにいる
ボラに向かって手を伸ばした。

『いい加減にするのは、
パパの方だわ。

私はパパの、おもちゃじゃない。』

背後にいるボラが言うと、
父親は冷静な口調で答えた。

『お前がちゃんとこいつを
捕まえておかないから
こんな事になったんだぞ。』

『私のせい？
私の為じゃなくて？
それが、パパの本音ね。』

父親に叩かれた頬を押さえ、
笑うボラ。

『パパは、自分に刃向かう者は誰でも
容赦しないだけ。

そうしないとプライドが
許さないから。

自分の満足のために
娘を利用してるだけよ。

ユチョンと私の事だって
自分の気が済んだら
どうせ離婚させるつもりなんでしょ？』

『親に向かってよくもそんな口を。

一人で生きてもいけない者が。』

父親が言うと、
ボラはそれに言い返した。

『パパの言う通り
私は一人で生きて行けない。

暫くしたら他の
自分の思い通りに使える相手を
見つけて来て、

私達を別れされて、
再婚させるつもりだって事ぐらい
馬鹿娘の私だって分かる。

私はただの
パパの駒、なんだから。』

『将来性のある
相手を選ばなければ

娘が不幸になるのが
分かってるのに、

軌道を修正してやるのも
親の役目だ。

なぜ刃向かう？

何１つ不自由無く
おまえを育ててやったのに。

誰にも邪魔できない人生を送れるように
美しく、気高く育ててやったのに。』

『そうよね。ありがとう。
パパには本当に感謝してる。』

『・・・なら。』

『でもこれは私の人生なのよ、パパ。

パパの言う将来ってなに？

パパとママ達みたいに、
気になるのは体裁ばかりで
お互い干渉もしない。

表面上は理想の夫婦を演じるの？

それでどれだけ娘が傷ついたか
傷ついて生きて来たか、分かる？』

ボラの父親はそう言うと
ボラの顔を見たまま、
バツが悪そうに固まってしまった。

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