How much Love ・・・？【８】 (ページ43)

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３９３争う声ページ43

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ボラの住むマンションまで来ると、
付き合っていた時に覚えた要領で
部屋の扉の前まですんなり
やって来れた。

・・・ピンポーン。

『・・・・・。』

インターホンを鳴らしてみたけど、
中からは音がしない。

『・・・ボラ？』

声をかけながら、扉に手をかけると、

・・・スッ。

鍵、かかってない？

ドアが簡単に開いた。

?

『・・・ボラ？』

中に足を踏み入れると、
正面にある
突き当たりのドアの向こうから

ボラと父親の２人が、
激しく言い争う声が聞こえて来た。

ドアに近付き、
耳をすます。

『・・・私だって馬鹿じゃない。

パパは私の気持ちなんて、
どうでもいいのよ。

知ってるのよ？

ママだって知ってる。』

『何の話だ？』

『ママの他に好きな女の人がいるのに、

ママもそれを知ってるくせに
何十年も我慢して。

ママの我慢が終わるのは
パパがしぬまで？
それともパパの愛人が、先？

その間にママは
おかしくなっちゃうわ。

そんな生き方は、嫌。

ボラは嫌。』

『ボラ。』

あのホテルで会った・・・
父親の愛人の話か。

あの時もボラは前から
知っているみたいな
様子だったな。

『私はパパみたいな、
ママみたいな、

そんな夫婦になるのは

絶対に嫌よ。』

『誰に向かって、そんな口を
・・・このッ。』

突然、父親の大きく昂ぶった声が
聞こえて来て、

・・・まずいッ！！！！！

俺は慌てて目の前のドアを開いた。

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