How much Love ・・・？【８】 (ページ13)

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３６３微笑む月ページ13

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・・・空を見上げる。

はっきりと光る下弦の月がこっちを見ていて、
私に向かって静かに微笑んでいる。

その月が泣ける程綺麗で。

『・・・綺麗。』

思わず呟いた。

今迄何度もこうやって。

１人で、
夜空に浮かぶ月を見上げて来た。

ユチョンに出逢う前は
自分の寂しさを紛らわす為に
こうして・・・

夜空を見上げていた気がする。

今、私が見ている夜空には、

ユチョンに出逢ってから
２人で何度も見上げた

月が浮かんでる・・・。

不思議。

私は今、
１人でこの夜空を見上げてるのに。

凄くしあわせだ。

そう思ってる。

・・・・・。

お父さん・・・ちゃんと見ててね。

私が出来る事は
たった一つしかないけど。

お父さんが救ってくれて、
ユチョンが認めてくれて。

あの時、消さなかったこの命が
意味があったんだって。

ユチョンのおかげで・・・

私は、こんな気持ちになれたから。

今度は・・・私が、

ユチョンの人生を守ろう。

携帯を取り出して、
発信する。

暫くコールが鳴った後、
ボラさんの声が携帯の向こうから
聞こえて来た。

『・・・決心、ついた？』

『私が言う通りにしたら、
ちゃんと約束は守ってもらえますよね？』

『当たり前でしょ。

・・・私だって、ユチョン達のコンサート
成功して欲しいって思ってるんだから。』

『・・・・・。』

黙っている私に携帯の向こうから
ボラさんの
少し急かすような声がする。

『どうするの？

やるの？やらないの？』

・・・その声を聞きながら、
また顔を上げる。

そこにある月は

相変わらず私を見て
静かに微笑んでいて、
そこではっきりと輝いていた。

なんか、本当に
見守られてるみたい。

・・・・・。

顔を上げたまま
月をじっと見つめながら、

ボラさんに向かって
私は返事をした。

『・・・やります。』

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