How much Love ・・・？【８】 (ページ2)

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３５２選択権ページ2

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ボラの父親はふん、と鼻を鳴らし
タバコを揉み消すと、

灰皿に視線を落としたまま
こう言った。

「それは君の性格から言って・・・

一番堪える手段じゃないだろう。」

「・・・じゃあ。

他にスポンサーを探します。
あなたには頼まない。」

俺はそう捨て台詞を吐き
頭を下げると、

「もう、お会いする機会もないと思います。」

そう言って、
体の向きを変え部屋を出ようとした。

その背中に向かって
ボラの父親の声が聞こえる。

「・・・私のチカラを借りずに
やれると思うか？

他のスポンサーが降りたのも、
他にスポンサーが見つからないのも、

ただの偶然だと、思うか？」

「・・・・・。」

振り返り、ボラの父親を見た。

「君は今まで何年もこの世界にいて、
同じ様な事を、嫌ほど経験して来たはずだ。」

「・・・突破口は必ずあるはずです。

諦めなければ、必ず・・・どこかに。

それに俺たちには、
ファンがついてます。

何年も待って見守ってくれてるファンが。

・・・このままじゃ
収まらないでしょう。」

淡々と言い返す俺を
暫く黙ったまま見ていたと思うと、

ボラの父親は、
はっきりとこう言った。

「Aさん、・・・だったかな？」

目を見開く俺。

「君の・・・恋人の過去を、
私が知っていると言ってもか？」

「・・・・え、」

俺を見返しながら、
ボラの父親は、笑ってこう言った。

「・・・君に選択権は無い。

私に従え。」

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