８０ 足にくる ページ30
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彼女を見ていたら、
少し離れた場所から俺と同じように
彼女をずっと
見ている男がいる事に気が付いた。
彼女の華奢な二の腕や、
背中の開いたドレスの後ろ姿ばかり
見ているその男から、
・・・嫌な感じがした。
勿論、俺には男性のアレは
見えないはずだったが、
なんとなく感じるものがあった。
・・・話しかけるつもりが無い
俺とは違い、
そいつは彼女に近づいて声を掛けた。
『しっかり仕事してて、
君は偉いね？？
どこの事務所？名前は？
Aさん・・・ね。
ああ、Sさんの事務所か。
うちも昔、何人か使わせて貰った。
覚えておくよ。
ところで、君はずっとそうして
肉を焼いてるつもり？
誰かに代わってもらって
少し休憩したら？
ほら、せっかくのパーティーだし。
お酒もたくさんあるんだからさ？』
そんな会話が聞こえて来て、
その男から彼女が
カクテルを渡されているのを、
俺は見ていた。
そしてそのカクテルが・・・
『口当たりが良く飲みやすくて
その分酔いの回り易い、
手っ取り早く足に来るのお願い。』
そう言って、数分前にそいつが
バーテンダーに頼んで作らせていたのも、
実は・・・見て、知っていた。
酔ったところを心配するフリをして
会場から連れ出し自分の車の中に。
男の下心の代名詞のようなカクテルだ。
張り付いた笑顔をした男性から
渡されている。
こう言う場合、
冗談でしょと面と向かって拒否するより、
やんわりと話を変えるかして、
その場を離れた方がいい。
事を荒立てずに断るのが
この世界では賢いやり方だと、
見た目からは若いとは言いがたい彼女も、
当然知っているはずだ。
どこで何に影響して来るか
分からない世界・・・良くあることだ。
あのぐらいの年齢の女性なら、
経験から上手くかわす術も
持ち合わせているだろう。
それに・・・
もし、そうなっても。
彼女の自己責任だろ。
俺には関係ない。
知らない女だ。
「・・・・・。」
そうは思うけど・・・
気になって見てしまう。
「・・・大丈夫かな。」
俺の悪い予感が的中した。
彼女は受け取ったそのカクテルを、
飲み干そうとしている。
・・・知りもしない男から
差し出された飲み物を、
今まさに口を付けようと。。。
飲んだらダメだろ。
・・・なんなんだ、あの女は。
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ゆうたろう(プロフ) - かなさん» かなさん、ありがとうこざいます＾＾更新ぼちぼちですが、また読んでやって下さい。チャンミン彼女には甘々なイメージありますよねぇ。フフフ… (2019年2月23日 8時) (
レス) id: 2bba9131ef (このIDを非表示/違反報告)
かな - ときどきやってきて、読ませてもらっています。チャンミンにキュンっ (2019年2月20日 23時) (レス) id: e04eb6e781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうたろう
| 作成日時：2019年1月19日 0時
