３ 知らない男 ページ3
.
転びそうになった状態で
バランスを崩したまま、
私を掴んでいるその腕の
主を見返す。
するとその男性が
話し出した。
「何してるんですか、Aさん。」
「えっ？」
名前知ってる・・・なんで。
私の腕を掴む背の高い男は、
眉間に皺を寄せて
怒ったように私を見ている。
誰？同業者？？
私は、
バイト先の高級外車販売店の社員に
勧められるまま、
打ち上げ会場でワインを３杯ほど
飲んでいた。
その少し酔った頭と目で見ても、
普通の人の容姿じゃないのは
・・・充分に分かる。
なんか、私の事知ってるっぽい？
こんな人、さっき会場にいた？
もしいたなら、
モデルの中でも一際目立ってたはずだし、
こっちも見てない訳ないと思うけど。
「・・・あの、」
私が話しかけると、
目の前の・・・
多分三十代前半くらい？
その男性は眉間に皺を寄せたまま、
大袈裟にはぁーーっと
溜息をついた。
「酔って終電逃して、
そんな顔して歩いてたら
すぐに悪い男が寄って来る。
・・・年だけ食って
成長してないままか？ン？」
「・・・は？」
突然そう言われたことが衝撃過ぎて、
頭がフリーズした。
「俺が助けて転ばなくて済んだだけ、
これ以上惨めな気持ちに
ならないで済みましたね。
こっち・・・。」
グイッ。
腕を取り、
反対側の出口に向かおうとする
その男性が振り返りながら
私を見て、こう言った。
「北口側は
24時間営業のカフェが
出てすぐ右にありました。」
「・・・え、ちょっと。離して。」
私が腕を振り払おうとすると、
彼がパッと手を離して
私の方にカラダを向ける。
・・・初めてその男性と
向かい合うような格好になって、
顔をまじまじと見つめた。
本当に背が高い。
私は今、ハイヒールを履いてるけど。
身長168センチに8センチヒールだから、
私、今176あるはず。
それよりも、10センチは高い。
痩せてるわりに
筋肉はしっかりありそうで、
キャメル色のロングコートの下に
着ている
黒タートルの胸筋のあたりが
なだらかに膨らんでいる。
しっかりとした眉。
意志の強そうな大きな瞳
鼻筋の通った高い鼻・・・。
その下にある大きな唇は、
気が強そうに
ぎゅっと閉じられている。
派手なパーツをした顔は
不思議と男性的な強さと、
女の子みたいな可愛さが
混在していて、
多分、こう言う顔って
女性から見たらすっごい
魅力的・・・なんだと思う。
なんだと思うけど・・・
まじでこの人、誰？？
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 282人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうたろう(プロフ) - ほし☆いちさん» ほしさんーそうなのです、久しぶり過ぎて書き方分からなかったです。細々と始めたのでまたよろしくお願いします^ ^名前だけ登場してるユチョン、そろそろ出て貰いたいですな！書くの楽しみですー。 (2018年12月9日 21時) (
レス) id: 6f7a020556 (このIDを非表示/違反報告)
ほし☆いち(プロフ) - 新作ありがとうございます〜♪今日やっとゆっくり覗きに来れました(笑)ユチョさんまだ出てこないけど立ち位置めっちゃ気になってます(笑) (2018年12月9日 15時) (レス) id: 2c9ee5d4fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうたろう
| 作成日時：2018年12月5日 10時
