１５ 直球 ページ15
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診察を終えて病院を出たところで、
駐車場に見覚えのある
青い車を発見した。
その車の中から手を振っている
私の、よく知っている顔。
その笑顔を見つけて、
・・・急に、安心感が押し寄せる。
「ユチョン。」
車の近くまで片足を引きずりながら
歩いて行くと、
ギブスをした片足に気がついて
眉間に皺を作ったユチョンが、
窓から顔を出して言った。
「ヤバイじゃん、A。
捻挫・・・結構酷かったんすね。」
「もう、最悪ー。
松葉杖じゃなくて良かったけど。
一週間くらいは
ギブスつけてなきゃいけないみたい。
あ・・・お迎えありがとユチョン。」
お礼を言った私に、
ユチョンが笑い返した。
「いや、いっすよ？
俺ェ今日は暇だったし。
あ、昨日ごめんね？
・・・カフェ行ってたから。」
「え、また？」
眉間に皺を寄せ聞き返す。
「オーナーから急に
『来れない？』って。
なんか昨日のシフトの子が
インフル？だったらしくて。」
「ユチョンに頼り過ぎだよね、
オーナーさん。
・・・断らないからって。」
私がそう言うと、
ユチョンは黙ったまま
笑顔で肩をすくめている。
「来る時、
海岸線走って来たんスけど
めっちゃ綺麗だったよ？
あ・・・乗れる？」
そう言って、心配そうに
私の足を見るユチョン。
「うん。１人で乗れる、大丈夫。」
ユチョンは
車の助手席に乗り込む私の様子を
じーっと見ている。
「な、なに？？」
聞き返す私。
「さっき電話で言ってた・・・
名前も聞いてなくて、
どこの誰かも知らないんでしょ？
助けてくれたって、その男さ？」
「え、うん。」
「本当に知らないわけ？」
「そうだけど。」
・・・私の顔を覗き込む。
ユチョンがこういう行動に出る時は、
私を試してる時だ。
「そいつとどこ泊まったって？」
「・・・ラブホ。」
「はぁー・・・マジか・・・。」
ユチョンは私の答えを聞くと、
呆れたように溜息をついた。
そしてまた、顔を上げる。
「まぁ、Aもいい歳した大人だし。
そう言う所に行くのは
100歩譲っていいとして、スね？」
「最初は私も怪しいなって
思ったけど、
めっちゃいい人だったし。
もの凄い紳士だったし。
捻挫の応急処置までしてくれて。
朝、起きたらもういなかった。
だから、どこの誰なのか分からないし、
お礼も言えてない。
・・・どうしようユチョン。」
いじけた様にそう言う私に、
ユチョンが詰め寄りながらこう言った。
「直球で聞くけど、
そいつとやった？」
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ゆうたろう(プロフ) - ほし☆いちさん» ほしさんーそうなのです、久しぶり過ぎて書き方分からなかったです。細々と始めたのでまたよろしくお願いします^ ^名前だけ登場してるユチョン、そろそろ出て貰いたいですな！書くの楽しみですー。 (2018年12月9日 21時) (
レス) id: 6f7a020556 (このIDを非表示/違反報告)
ほし☆いち(プロフ) - 新作ありがとうございます〜♪今日やっとゆっくり覗きに来れました(笑)ユチョさんまだ出てこないけど立ち位置めっちゃ気になってます(笑) (2018年12月9日 15時) (レス) id: 2c9ee5d4fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうたろう
| 作成日時：2018年12月5日 10時
