深紅.

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久しぶりの外は子どもの声も虫の鳴き声さえも聞こえない

あまりにも静かすぎる

「可笑しな感じね」

私が鼻で笑うと「ゆっくり手上げろ」と曲がり角からスーツを着た男の人が2人、銃を構えていた
私達は言われた通りゆっくり手を上げた

「こーすけさんが気をつけろって言うまでもないな。ふん、お前らを逮捕する」そう言いながら近づいてきた瞬間

ヒラ「俺らのことなめてもらっては困るね」

ヒラはそう言いながら相手の銃を取り上げ蹴りを1発と、取り上げた銃で相手の頭を撃ち抜いた

フジ「ヒラに負けてらんないね」

フジは狂ったように笑いながらもう1人の銃を持っている手を蹴り、ナイフで喉をかき切った

すると多数の走る音が聞こえてきた

キヨ「やっと俺の出番だな。楽しくなってきた」

キヨは狂ったようにニヤっとする

その顔は心からワクワクしているように見え、前に作っていた狂った笑みとは全く違うもので私は少し怖くなった

多数の足音が近づいて
そしてたくさんの警察に囲まれた

「特殊部隊はまだのようね。久しぶりの大仕事楽しませてね」

その言葉で一斉に銃撃戦をしながら近距離までつめて、ナイフで喉をかき切った

私はやっぱり正しく生きるなんて無理
性に合うのはこの仕事

これ以外の生き方なんて知らない
染まってしまった闇を取っ払うことなんて出来やしない

私の分が片付きキヨ達を見た
1つ気づいたことがあった

何故かキヨ達はこういうことに慣れている

私はこの道で生きているプロだ
ナイフの手つきを見れば慣れというものが分かる

警官だとは聞いていたが
これはただのヒットマンのやり方だ
私の胸の中でそれについて引っかかってモヤッとした

少し片付いたはずなのに
バタバタと足音が増えてきたと思えば、特殊部隊の到着だった

ヒラ「あーあ。特殊部隊まで登場しちゃったよ」

キヨ「これは無傷で逃げれる道は無くなったな」

「特殊部隊とドンパチやったことないわ」

各々ナイフを回したり、球数をチェックしていた
勝機はこちら側にもうない
最後に命乞いでもするかと思っていれば、黙り込んで暗い表情のフジが口を開いた

フジ「俺がおとりになる。俺らの個々としてのレベルは高くても、球数も人数も圧倒的に足りない」

キヨ「何言ってるんだ。全員で…」

フジ「全員で捕まる必要はない！お願いだ、許してくれ」
キヨの言葉にフジは感情的な大声で被せた
フジは少し涙を流していた

その姿を見た私達は何も言えず、ただ頷くしか出来なかった

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