深紅.

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キヨside

Aが大人しく、俺も満足している日々をおくる肌寒いある日
最俺ハウスにいると、俺の携帯が鳴った
ディスプレイを確認すると“こーすけ”の文字が

キヨ「久しく連絡もとってねぇし、会ってもねぇな」

俺はなんも躊躇いもなく電話に出た

キヨ『もしもし』

こーすけ『キヨ、久しぶりだな。最近どうしてる？』

こーすけの元気そうな声が聞こえた

キヨ『いつもと変わらずだけど』

こーすけ『ならいいんだけど。近頃お前らこっちに顔出さねぇからさ』

Aがここにいるようになる前は月2ぐらいで、こーすけのいる警察署に顔を出していた
Aに逃げられるのが怖いのもあるし、仕事も重なる、3人揃って行けなくなったため呼び出されたら行こう。そう軽く思っていた

キヨ『わりぃ。予定合わなくて行けなかった』

こーすけ『お前ら近頃忙しそうだもんな。そうそう、明日空いてる？休みだからさ、久しぶりに飲みに行こう』

こーすけの嬉しそうな声が俺の耳に伝わる
この家にいたい。行きたくない

早く電話を終えたいそう思った

キヨ『んーまあ。俺は空いてるけど、2人は無理だってさっき話してたんだけど』

口からでまかせを言う
2人にこの家にいてもらわなきゃ心配だ
Aが大人しいからっていつ行動するか分からない
なら俺が代表して行くしかねぇよな

こーすけ『それはしょうがねぇな。っていうか今3人ともいるってこと？』

キヨ『あぁ、今はいるけど。そろそろ解散する、打ち合わせとかあるからさ』

こんなにもよく嘘を出てくるよな俺
ある意味尊敬するわ

こーすけ『そっか、それは残念だ。なら明日、いつもの居酒屋に18時集合でよろしく』

キヨ『ん、分かった』

こーすけ『じゃあな』

それでぶつりと電話が途絶えた
俺の携帯からは機械音がなっている
俺は携帯をポッケに入れて
実況部屋にいるフジとヒラの元へと行く

キヨ「明日、こーすけと飲みに行ってくる」

パソコンを見つめている2人がこちらに顔を向けた

フジ「こーすけかぁ。久しぶりだな」

ヒラ「ヘマしないようにねえ」

キヨ「おう。お前らは今日も明日も忙しいってことにしてるから、連絡きたらよろしくな」

俺は自分の席へと座りながら言った

ヒラ「こっちは心配しなくていいよね？フジ」

フジ「あぁ。安心して行ってこい」

俺はその言葉を軽く受け流してパソコンを見つめた


俺はその時、しっかり隣にいるフジの顔を見とくべきだったんだ
ニヤリと艶やかにほほ笑む狂った顔をしたフジを。

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