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12. ページ14

キヨ「A、どこ行くの?」

後ろを振り向くとキヨが腕を組んで壁に持たれて、こちらを見ている

「ここから出るの」

私はそう言い返すとキヨは少し笑った

キヨ「ここに残るって言ったじゃん。嘘は良くないよ」

キヨは狂った笑顔を見せた

「逃げないとは言ってないよ。私は自由に生きるの」

私は俯いた

キヨ「へー、Aはそれで自由に生きてるつもりなんだ」

キヨの足は少しずつこっちに向かってくる

キヨ「なんかに知んねぇけど囚われて生きてるようにしか見えねえし、それに」

私が顔を上げるとキヨの顔は間近にある

キヨ「いつも自由を求めて蝶のように舞ってるだけじゃないのか」

「どうして」

私は涙を堪えた

キヨ「どうしてって、なんか色んなゲームしてっからそういう勘だけは冴えてるんだよ」

そう言ってキヨはニカッと笑った
そんなキヨの笑顔を初めてみた

いつも狂ったように笑ってるのに

「私を捕まえて足枷や手枷をはめた狂ってるあんたになんか絶対に分かんないよ、私はゲームのキャラクターじゃない」

私は静かに言い放った

キヨは驚いて目を見開いた
そしてまた狂った笑みを見せた

キヨ「闇の蝶はそうこなくっちゃ」

キヨは楽しそうに笑う

キヨ「振り返って逃げたらいいじゃん、好きにしなよ」

キヨはまた腕を組んで壁にもたれた

「言われなくなってそうする」

私は冷静を保とうと必死でキヨの悪戯な笑みを見逃した

私が玄関の扉を開けた時

キヨ「いつ捕まえるとか言ってないから」

そうキヨは言って私を後ろから抱きしめて口にハンカチを当てられた

「しまっ…た」

キヨは口元に笑みを浮かべて「おやすみ、闇の蝶」そう低い声で言う

_______薄れゆく意識の中、私から見たキヨはあの時と同じ様にかっこよかった
同時にキヨに甘すぎて不注意な自分がいて訳が分からなくなっていった

心の中にキヨへの意味の分からない狂った感情が渦巻いてゆく

そして深い眠りについた

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ゆゆ - これは1つの私の答えです。彼女の最期など皆様の答えは違うと思います。是非お聞かせ下さい (2020年4月30日 16時) (レス) id: 4afcd35675 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - サム達を残して逝ってしまう悲しさ不安さがどこかにあり、満月は彼女の気持ちと同じく暗闇に隠れてしまいます。彼女の壮絶な人生と狂った恋愛を許してしまうそんな世界を現しているのが月の光。 (2020年4月30日 16時) (レス) id: 4afcd35675 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 解説です。月の光は楽しくもあり悲しくもあるどちらともいえない曖昧な世界を表現した曲と言われています。サムと過した日々は楽しいですがキヨの想いが彼女を苦しめたためにどちらともいえないと発言しています。 (2020年4月30日 16時) (レス) id: 4afcd35675 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 孤黒さん» ありがとうございます!その言葉全てが嬉しいです!マイペースすぎて進まないですが最後まで最善を尽くしてこだわらせてもらいますのでよろしくお願い致します! (2020年4月23日 15時) (レス) id: f9b5f66733 (このIDを非表示/違反報告)
孤黒 - 完結おめでとうございます!こんな感じのお話を読んだのは初めてでした。とっても面白かったです!最後まで雰囲気を崩さない所とか、素晴らしいなぁと感心しております。「唐紅」の方も楽しみにさせて頂きます!最後まで応援しております! (2020年4月19日 23時) (レス) id: 785222cc26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆ | 作成日時:2019年8月30日 1時

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