【ky】違う界隈の猫と犬のウラバナシ

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「あっ、初めまして

実況者のキヨって言います」




やばい、本物のAと話してる


てか待て待て、俺はコミュ障か

なんだ今の挨拶





『あ、キヨさんだったんですね？！

ごめんなさい、マスクしてなかったから気づかなくって笑』





..え、俺のこと知ってくれてる





「俺のこと知ってるんですか？」


『そりゃ知ってますよ

ゲーム実況界隈で有名人じゃないですか』




まじかまじかまじか

Aちゃんに知ってもらってた




「いやいや、それを言ったらAさんの方が」


『あ、私の事知ってくれてるんですね

なんかありがとうございます』





彼女はそう言って恥ずかしそうに笑った


待って可愛すぎる

マスク詐欺とかよく聞くけど全然マスク無しの方が可愛い


そんなことを1人で考えていると





『..って、そうだそうだ

すみません、スタッフの鈴木さんって方見かけたりしませんでしたか？』




鈴木さん..


確か歌い手ブースと実況者ブース担当してるスタッフさんだったような




「いや、見てないですね」


『あー、そうでしたか

ちょっとリハーサルの時に聞きそびれちゃった事があって探してたんです

すみません、止めちゃって』


「全然全然」




おい、俺

もっとなんか言え、俺

いっつも有名な人を目の前にすると上手く話せなくなる癖どうにかしろ、俺




『これから出番ですか？』

「あっ、そうなんですよ」


『うわ、そんな時にごめんなさい引き止めちゃって

全然行っちゃってください』





申し訳なさそうにする彼女

初めて話したけど、ほんとに人が良いんだな

それにコミュ力も高い




「じゃあ、すみません行きますね」




おおおおおおい

緊張し過ぎてすごい素っ気ないやつになっちまったじゃねぇか！！！

何やってんだよ！！！！





『はい




..あっ』






俺が彼女にお辞儀をして控え室へ戻ろうとすると

彼女がポロッと口からこぼした







『ステージ、頑張って下さい』






そう言って微笑み、お辞儀をして彼女は去っていった
















やばい







好きになりそう

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