第121話 ページ1
「あれ？あの二人どこ行った？」
F4だけで話が盛り上がっていたせいで、つくしと優紀がいなくなったことに気付くのはかなり経ってからだった。
西門がやっと気づき、窓を眺める（人１）に聞くが、知らないと首を振られる。
すぐに戻ってくる可能性もあるため、もう少し待っていようと彼らは特に気にすることもなく、また寛ぎ始めたが、（人１）だけは難しい顔で考えていた。
このホテルに、司の母親である楓がいるのに、部屋の外に出るなど何を考えているのかと、二人の行動に疑問に思った。
司は、何とかなると頼りないことしか言わず、西門たちと同様気にしていない。
自分も夜景を眺めて、つくしのことを気にしていなかったのが悪いのだが、突然姿を消した時点で怪しいことに、なぜ不思議に思わないのか表情には出さないが、司に呆れていた。
司はともかく、今一番危ないのはつくしだ。
先に帰ることを花沢に伝え、ホテルを出た（人１）はつくしの携帯に電話を掛ける。
コール音が耳に伝わるだけで、相手が出る様子は無かった。
結局、家に帰ってから、つくしに電話を掛けても彼女にが出ることはなく、翌日学校で探すもいなかった。
「おはよう、（人１）ちゃん」
「おはよう」
教室につくしの姿がいないことが分かり、廊下を歩いていれば和也がいた。
手元にある鞄を見る限り、丁度登校してきたばかりなのだろう。
「つくしちゃん、見てない？」
「つくしちゃんなら、さっき道明寺とどっか行ったよ。道明寺、なんか怒ってたけど…」
司が怒る…となれば、つくしはあの後ホテルに戻ることはなく、どこかに行ったのか。
可能性の一つとして考えるなら、楓が出張先から日本に帰国したことで、自分が道明寺家に居候したままは危険だと察知し、出て行こうとしたのか。
そして、ホテルから一緒にいなくなった優紀を頼り、彼女の家に行くことになった。
つくしのことなら、考えそうなことだと（人１）は思った。
その忙しさで携帯が繋がらなかったのなら納得がいく。
後ろで、和也が「ホテルであの二人が…」と喚いているが無視する。
あまり彼には関わりたくない。
苦手なタイプなのだ。
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揚羽 - 面白いです!!続編も楽しみにしてますね (2021年6月13日 17時) (
レス) id: c6646fb52d (このIDを非表示/違反報告)
たいやき(プロフ) - ネコさん» ありがとうございます！頑張ります (2018年6月13日 17時) (レス) id: 8ac49be7a6 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - part4移行おめでとうございます。更新頑張ってください応援しています。 (2018年6月11日 14時) (携帯から) (レス) id: 74ccaa5d41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たいやき | 作成日時：2018年6月11日 1時
