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◆129 ページ30

「あーしんど」



半間はそう言うと、徐に壁にもたれかかり座った。



「あン?どうした?」

「もうオレの負け」




一息つき、半間はそう告げる。




『負け認めんの?』

「あいつならもう今ごろ逃げ切れてんだろ」


 






“あいつ”








言わなくても分かる。稀咲だ。









『…逃げ切れてる?ふざけんなよ、
アイツのせいでどれだけの人が犠牲になって、
どれだけの人が傷ついたと思ってんだよ、あ"ぁ!?』

「ッオイ!A落ち着け!!」





半間に殴りかかろうとした私を、ケンチンが止める。





『私は自分の意思で芭流覇羅に入った。
けどそれも稀咲に裏でいいように使われてただけだ。
自分のした事が東卍を裏切る行為だなんて分かってた。
でも、アンタと稀咲だけは、絶対に許さないッ!!』





一息で言い切ると、
半間はフゥ、と息をついた。




「…稀咲はオレを楽しませてくれた。
だからオレは稀咲についていった。
殴り足んねぇなら殴れよAチャン。オマエの気が済むまで」




半間は私の目を見て笑った。




「A…」

『…ほんとはもっとぶん殴ってやりたいけど、
私はもう人殺しになるつもりはないから。
でも最後に一発本気で蹴らせてもらうわ』









ゴキッ、と骨のなる音がした。

半間の首に蹴りを一発お見舞いし、
その反動で半間は地面に倒れ込んだ。





『私の前に二度と現れないで。
今度こそ本当の“お別れ”だよ、半間』





返事のない半間から、
後ろにいるケンチンの方へ向き直す。





「…さすがAだな……」

『無抵抗だし本気だと首の骨折れる可能性あるから、
ほんとは7割くらいの力だけどね』

「(あれで7割かよ…マイキーと一緒でバケモンだな)」





なんだか若干引いているケンチン。何故。





『…半間はとりあえずいいとして、
タケミっちのとこ行かないと。稀咲逃すわけには…』





その時、私の携帯に着信がきた。
画面を見ればマイキーからで。





『マイキー?』

「A、聞いてくれ」
 









 









 

 




 







 









_____稀咲がトラックに撥ねられて死んだ。

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重岡ゆう毅(プロフ) - 華まるさん» 華まるさん、ありがとうございます!ぜひ続編もお付き合いください^^ (2021年9月22日 9時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - らっだぁ推しさん» らっだぁ推しさん、ありがとうございます!素敵だなんて…(o^^o)明日には続編出すので、ぜひお楽しみに! (2021年9月22日 1時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - mikkyさん» mikkyさん、ありがとうございます!12年後のお話までは少し間があるので、どんな風になっているのかは、予想してみて下さい( ´-`) (2021年9月22日 1時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - まちゃさん» まちゃさん、ありがとうございます!花言葉は色々ありますが、続きを読むとどれが正解なのか分かると思います(´ω`) (2021年9月22日 1時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
らっだぁ推し - とても素敵な作品でした!p(^-^)q続き、楽しみにしています! (2021年9月22日 1時) (レス) @page36 id: ea31be1e50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:重岡ゆう毅 | 作成日時:2021年9月13日 15時

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