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◆127 ページ28

「…?イザナ?」


鶴蝶が地を這いながら、イザナの元へ寄る。



「…オイ!返事しろよ!!」



イザナの手首で再び脈を測るも、
規則的なリズムは既に止まっていて。

それはイザナの死を表していた。




イザナの名を叫びながら、
鶴蝶はイザナの手を取って握った。



「イザナ…寂しい思いはさせねぇよ…
オレも…今…そっち逝くから……
オレらは、上手に生きられなかったな……」

「カクちゃん…!」





鶴蝶も笑ったまま動かなくなり、
辺りはしーんと静まり返った。









 







 





 




「東卍も天竺もみんな!聞いてくれ」



そんな中マイキーが声をあげた。



「抗争は終わりだ。もうすぐ救急車と警察が来る!
これ以上の不幸が出る前にみんなこの場から離れろ!
この場はオレが残って収める!」

『…マイキーが残るなら私も残る』




なんたって、総長補佐ですから。




「解散だ!!モタモタすんな!!」

「マイキー!狼谷!」




ぞろぞろと天竺も解散する中、
天竺の幹部達が私たちの元へやってきた。



「オマエらもこの場から…離れろ」

「オレらが残る」

「オマエら…」



灰谷蘭はイザナと鶴蝶の元へ行き、しゃがみ込んだ。


「…なんやかんや…オマエらに憧れてきたからな。
大将、鶴蝶、せめて安からに眠れよ。
しっかり見届けたぜ、オマエらの生き様」

『蘭…』









そんな中、稀咲はじりじりと後退し、
その前にマイキーが立ち塞がった。



「テメェだけは許さねぇぞ稀咲!!」



焦る稀咲の元へ、
この場に似合わないバイクの排気音が聞こえてきた。



「稀咲ぃぃ」

『!!』



それは半間の乗ったバイクで、
通り過ぎる際に稀咲を抱え逃げた。



「ゲーーーット!!
いっこ貸しだぜ?稀咲ィ」

『っアイツら…!!』

「タケミっち!!乗れ!!追うぞ!!」




ケンチンがバイクに跨り、タケミっちにそう言う。



「タケミっち、ヒナちゃんの事はオレに任せろ!
オマエはやるべき事をやれ!」

「はい!」




そうして、ケンチンとタケミっちは、
稀咲と半間を追いかけて行った。

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重岡ゆう毅(プロフ) - 華まるさん» 華まるさん、ありがとうございます!ぜひ続編もお付き合いください^^ (2021年9月22日 9時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - らっだぁ推しさん» らっだぁ推しさん、ありがとうございます!素敵だなんて…(o^^o)明日には続編出すので、ぜひお楽しみに! (2021年9月22日 1時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - mikkyさん» mikkyさん、ありがとうございます!12年後のお話までは少し間があるので、どんな風になっているのかは、予想してみて下さい( ´-`) (2021年9月22日 1時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - まちゃさん» まちゃさん、ありがとうございます!花言葉は色々ありますが、続きを読むとどれが正解なのか分かると思います(´ω`) (2021年9月22日 1時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
らっだぁ推し - とても素敵な作品でした!p(^-^)q続き、楽しみにしています! (2021年9月22日 1時) (レス) @page36 id: ea31be1e50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:重岡ゆう毅 | 作成日時:2021年9月13日 15時

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