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◆126 ページ27

まさかイザナが庇うと思ってなかったのか、
稀咲はその場に腰を抜かして座り込んだ。




「マイキー…オマエに話しておきたい事がある。
天竺の負けだ」

「イザナ…」

「ふざけんなっ、オレが言うのはいい、オマエがそれを言うな!」





鶴蝶は涙を浮かべながら、イザナに訴えかける。



「ハハ、なんだよソレ…ワケわかんねぇ野郎だな…」

「イザナ…なんでオレなんかかばった!?
オマエは王だ、オレをゴミのように捨ててでも、
オマエの時代を創らなきゃいけないんだ!!それが王だろ!?イザナぁ」



鶴蝶もイザナも息が荒く、肩で息をしている。



「…“オレら”の時代…だよ」

「…え?」

「ゴメンな鶴蝶…でもオレには、オマエしかいないから」





イザナは笑って、そう言った。

その頃天竺の奴らは、状況が飲み込めないのか、
がやがやと騒いでいた。



「救急車を呼べ!!」


ムーチョの叫びで、ハッとする。



『っイザナ!鶴鶴!』



二人の元へ走り、脈を確認する。
しかし、二人とも脈がとても弱い。

早く病院へ連れて行かないと、死んでしまう…




「…オレの事なんかほっとけよ。
オマエの事殺そうとした奴だぞ……」

『うるさいッ、死ぬなよイザナ、
アンタの事、マイキー殴った分だけ殴り返してやるんだからっ、』





敵だろうと、そんなのこの際いいよ、
これ以上、マイキーの家族を失っちゃダメだ_____






「マイキー…オマエは、オレを“救いたい”って言ったか?」

「兄弟なら当然だ…もう喋るなイザナ…」

「…ある日オレを捨てた母と…偶然会った」









 







それは、マイキーに話しているが、
まるでイザナの独白のようだった。









 









「オレは真一郎ともオマエともエマとも兄弟なんかじゃない…
誰とも血がつながってないんだよ

『嘘…』

「なぁ?マイキー…オレが救えるか?
救いようねぇだろ?」









 








 



なぁ?エマ_____









 









その言葉を最後に、
イザナは動かなくなった。

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重岡ゆう毅(プロフ) - 華まるさん» 華まるさん、ありがとうございます!ぜひ続編もお付き合いください^^ (2021年9月22日 9時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - らっだぁ推しさん» らっだぁ推しさん、ありがとうございます!素敵だなんて…(o^^o)明日には続編出すので、ぜひお楽しみに! (2021年9月22日 1時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - mikkyさん» mikkyさん、ありがとうございます!12年後のお話までは少し間があるので、どんな風になっているのかは、予想してみて下さい( ´-`) (2021年9月22日 1時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - まちゃさん» まちゃさん、ありがとうございます!花言葉は色々ありますが、続きを読むとどれが正解なのか分かると思います(´ω`) (2021年9月22日 1時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
らっだぁ推し - とても素敵な作品でした!p(^-^)q続き、楽しみにしています! (2021年9月22日 1時) (レス) @page36 id: ea31be1e50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:重岡ゆう毅 | 作成日時:2021年9月13日 15時

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