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その夜、私は絵を描いていた。
眠りたくなかったから。
眠ってしまえば、夢を見てしまう。
だから、ひたすらキャンバスに向かった。
思うような絵が描けなくても、
どんなに筆が進まなくても、
色を重ね続けた。
『………あ、れ』
自分でも、驚いた。
気づいたら、涙が出ていたから。
拭っても拭っても、
涙は止まらない。
涙で視界がぼやけて、
キャンバスもよく見えない。
『…止まって……止まってよっ、』
「A」
後ろから、先生の声がした。
先生は、私を優しく抱きしめた。
『せんせ…』
「好きなだけ泣けばいい。
泣いて、落ち着いたら、ゆっくり休め」
先生は、背中をさすりながら、
そう言った。
『嫌だっ……寝たら、また見ちゃう…っ、』
「寝ないと、明日辛いぞ」
『でもっ……… 、』
そこで、私は急な眠気に襲われた。
覚えているのは、先生の優しい声。
背中をさすってくれる、大きな手。
先生の、温もり。
そして、
鼻を抜けるような、
甘い、甘い、不思議な香り。
.
「寝たか…」
絵を描きながら、泣いていたA。
見ているこっちが辛くなる。
あの日の前の夜は、
寝ると必ず夢を見るという。
眠るのを頑なに拒むA。
でも、寝てもらわないと、
こちらとしても困るわけで。
俺は泣いているAを抱きしめ、
スプレー状の睡眠薬とアロマを混ぜたものを、
Aの鼻付近に噴きかけた。
ずるずると力が抜けていくAを受け止め、
ソファへと寝かせ、ブランケットをかけた。
「…ごめんな。
ここでゆっくり寝といてくれよ」
そして俺は、奥の部屋へと進んだ。
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重岡ゆう毅(プロフ) - ライムさん» いえいえ！ (2019年2月16日 20時) (
レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
ライム - 何度も回答ありがとうございます！ (2019年2月16日 18時) (レス) id: 72283c4b34 (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - ライムさん» はい、拳です！手を描くのは苦手なので下手ですが、、笑 (2019年2月16日 17時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
ライム - 再びすいません「湧き上がる勇気」の絵に描いてあるのは拳ですか？ (2019年2月16日 17時) (レス) id: 72283c4b34 (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - ライムさん» この作品に出てくる全ての絵は、私がスマホで描いているものになります！ (2019年2月16日 16時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：重岡ゆう毅
| 作成日時：2019年1月31日 17時
