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◆55 ページ6

二年前、私も誰かに相談していたら。

誰かに……マイキー達に話していれば。
ずっと、キミの側にいられたのかな?









「タケミっち、オレを…助けてくれ」

「任せろ、八戒」



涙を流す八戒と、微笑む花垣。



「どうしたボス?」

「嘘だろ?ボスに膝をつかせやがった!?」

『…はは、花垣はこれでも壱番隊隊長だからねぇ』

「東卍の隊長クラスなめんなよ!」




さすが花垣。
まさか大寿に膝をつかせるとはねぇ。




「八戒、オマエの守りたかったモノ…柚葉は俺が守る!」

「…違うんだ、タケミチ。オレ…オレの顔、アザ一つねぇだろ?
…柚葉は、柚葉はボロボロなのに」


『……八戒、まさか、』









ずっと、八戒が柚葉を守ってきたんだと思った。
けど、違う、これは……









「逆だ…オレはずっと守られてきたんだ……あれ、嘘なんだ」

「え?」

「オレを…家族を、ずっと守ってきたのは柚葉なんだ」







…そうか、そういう事だったんだ。







「オレは柚葉がしてきた事を、
さも自分がした事のようにオマエらに話した」

「…オマエ、それって最低じゃん」

「ダッサ」

「女に守られてただけでもダセェのに、
守ってきたなんて嘘どのツラ下げて言えんだ?」





八戒だって、本当は守りたかったはず。
でも、ひたすらに大寿が怖かった。





「八戒、オマエはダセェ!!
でもなぁダセェのはテメェだけだと思うなよ?
オレはもっとダサかった」

『花垣…』

「ホント、ダセェな八戒」


 

三ツ谷はゆっくり立ち上がり、八戒の方を見る。




「“生まれた環境を憎むな”なんてカッコつけてあれだけどよ、
オレも本当はすっげぇ憎んだ」









生まれた環境が、みんな良いワケじゃない。
私だって、良い環境だったとは言えない。

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重岡ゆう毅(プロフ) - 夜月さん» 夜月さんありがとうございます!大好きだなんて( ; ; )嬉しいです!これからも宜しくお願いしますね(o^^o) (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - Chaosさん» Chaosさんありがとうございます!更新は夜が多いですが、なるべく一日に沢山更新出来るように頑張ります^_^ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - お餅さん» お餅さんありがとうございます!これからもからも応援宜しくお願いします^^ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 重岡ゆうさんの小説大好きです!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年9月11日 22時) (レス) id: 935b93b187 (このIDを非表示/違反報告)
Chaos(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2021年9月8日 14時) (レス) id: c7227097e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:重岡ゆう毅 | 作成日時:2021年9月1日 22時

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