◆99 ページ50
連れてこられたのは、廃屋のような所。
アジト…？でもないか、誰もいないし。
竜胆が廃屋の扉をかちゃり、と閉める。
なるほどね、鍵をかけて逃げれないようにってか。
『…で、話は何？』
「単刀直入に言う。A、オレらの仲間になれ」
静かな廃屋に、蘭の声がよく響いた。
『…なぜ私を誘うの？』
「血のハロウィンでオマエを見た。
喧嘩の強さと、自分の思うように動くオマエを気に入った」
「俺も威勢のいい女は嫌いじゃないぜ」
蘭と竜胆の方が遥かに身長があるため、
自然と見下ろされる形になる。
…流石は六本木のカリスマ。威圧感が凄い。
『…そう、それで私を天竺に引き抜こうって』
「引き抜くなんて言い方すンなよ。
お誘いだよコレは。ぜひ歓迎するってな」
スッ、と手を差し出してきた蘭。
私はその手をじっと見つめる。
『…私が天竺に入ったら、マイキーに手出さないって誓える？』
手から蘭へ視線を移し、その目を見る。
「オマエがそう望むなら、オレらは手出さねぇよ」
『…そう。
じゃあ入る、なんてなる訳ねぇだろがッ！！』
「！」
私は軽く飛んで、蘭の首に回し蹴りをお見舞いした。
「兄貴！」
突然の事に蘭はよろけたが、すぐに体制を直した。
「…やっぱ凄ぇな。女の癖にオレを蹴りやがった」
『よく聞け灰谷兄弟。私は東卍を抜けるつもりはないし、
天竺に入るつもりもない。
それでも引き抜くってんなら……相手になるけど？』
灰谷兄弟を前に軽く構えると、
蘭はフッ、と笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1305人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
重岡ゆう毅(プロフ) - 夜月さん» 夜月さんありがとうございます！大好きだなんて（ ; ; ）嬉しいです！これからも宜しくお願いしますね(o^^o) (2021年9月11日 22時) (
レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - Chaosさん» Chaosさんありがとうございます！更新は夜が多いですが、なるべく一日に沢山更新出来るように頑張ります^_^ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - お餅さん» お餅さんありがとうございます！これからもからも応援宜しくお願いします＾＾ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 重岡ゆうさんの小説大好きです!これからも頑張ってください!応援してます！ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 935b93b187 (このIDを非表示/違反報告)
Chaos(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2021年9月8日 14時) (レス) id: c7227097e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：重岡ゆう毅
| 作成日時：2021年9月1日 22時
