検索窓
今日:7 hit、昨日:33 hit、合計:518,552 hit

◆80 ページ31

それからみんなとたわいも無い話をした。
くだらない話でも、この時間が幸せだった。




「よし、そろそろ帰ろっか」

「えー!?ウチまだAといたい!」

「ダメ。明日退院出来んだし、また会えんじゃん」



珍しくマイキーが一番にそう言い出した。
というかエマとマイキーってやっぱ似てんだなぁ。



「おいエマ、行くぞ」

「やだ!今日泊まるもん!」





いやマイキーと同じ事言ってる。





『エマ、もう会えないわけじゃないんだし、』

「…やだ。A急にいなくなっちゃうもん」




その言葉に、胸が締め付けられた。




『…ごめんね。もういなくなったりしないよ?
ほら、今だってここにいるでしょ?』



ぎゅっ、とエマを抱きしめると、
エマも私の背中に腕を回した。



『だからマイキーとケンチンの言う事聞きな?
またいつだって会えるんだから、ね?』

「…うん」



エマは泣きながら私から離れ、
ぎゅ、とマイキーの服の裾を掴んだ。



「じゃあな、A」

「また明日迎えにくるね〜」

『うん、また明日』









エマは最後まで泣いてたけど、
ちゃんと手を振ってくれたから多分大丈夫。


さて、長かった入院生活も今日で終わりだ。


そう思っていると、プルルル、と電話がかかってきた。
画面を見ると、三ツ谷からだった。







『もしもし?』

《あ、もしもしA?》

『ん、どしたの?三ツ谷』

《いや、マイキーから聞いたと思うけど、
明日の夜集会あっから特攻服忘れんなよ!》









…しゅうかい?









《改めてオマエの紹介を兼ねて集まるから………って
A聞いてるか?》

『聞いてない』

《は?》









 









集会とか聞いてない。

◆81→←◆79



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (395 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1304人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

重岡ゆう毅(プロフ) - 夜月さん» 夜月さんありがとうございます!大好きだなんて( ; ; )嬉しいです!これからも宜しくお願いしますね(o^^o) (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - Chaosさん» Chaosさんありがとうございます!更新は夜が多いですが、なるべく一日に沢山更新出来るように頑張ります^_^ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - お餅さん» お餅さんありがとうございます!これからもからも応援宜しくお願いします^^ (2021年9月11日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 重岡ゆうさんの小説大好きです!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年9月11日 22時) (レス) id: 935b93b187 (このIDを非表示/違反報告)
Chaos(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2021年9月8日 14時) (レス) id: c7227097e4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:重岡ゆう毅 | 作成日時:2021年9月1日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。