◆47 ページ48
私は立ち上がり、千冬を見下ろす。
『“千冬”、アンタは三ツ谷に連絡して。
私は先に大寿のところへ行く』
「な、」
『時間稼ぎくらいなら出来るから。早く！』
「！……分かった」
扉を出て、教会の入り口へ立つ。
中からは花垣と多分八戒、それから大寿の超え。
それと一人、女の子の声も聞こえる。
私は首の骨をこき、と鳴らした。
『…さぁて、久々に暴れますかぁ……』
私が扉を開けた時、女の子が殴られるのが見えた。
私は即座にその子の方へ駆け寄り、
吹っ飛んできたその子を抱えて床を転げた。
「！！Aさん！？」
『花垣、もう鼻血出してんじゃん笑』
花垣を笑っていると、
ぬ、と私に大きな影がかかった。
「なんだテメェは？ソイツから離れろ。
柚葉はオレがじっくりなぶり殺すんだよ」
大寿の額に青筋が見える。
その時、花垣が私たちの前に両手を広げて立った。
「冷静になれよ大寿君！！」
「どけクソガキ」
「タケミチっち！？」
「“家族を大切にしてる”っていうアンタが、
結局一番家族をぶっ壊してんじゃんかよ！！」
自分より遥かに上な大寿を前に、
花垣は必死に止めようとする。
「八戒！テメェもテメェだ！！何びびってんだよ！！
姉ちゃん殺されちまうんだぞ！？オマエが柚葉を守るんだろ！？」
『花垣、前見ろ！！！』
八戒へ語りかけていた花垣は、
前にいる大寿のパンチをモロ鼻に食らった。
「初めに殺そうとしたのは、コイツらだろうが！！」
『花垣！！』
大寿は、あろうことか長椅子を持ち上げ、ぶん投げた。
ギリギリ花垣を超えた為、当たる事は免れた。
「なんで兄弟喧嘩で殺し合うんだよ！？
おかしいよこんなの！！！」
「花垣…」
『あ、』
柚葉と呼ばれる女の子が私の腕から抜け、立ち上がった。
「それが、ウチら兄弟の選んだ道だ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1520人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
重岡ゆう毅(プロフ) - ありんこ。さん» オチはまだ正確には決めてませんが、マイキー寄りにはなるかと思います！ (2021年8月28日 18時) (
レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
ありんこ。 - これってマイキーオチですか？ (2021年8月28日 11時) (レス) id: 568604ada5 (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - ななつじさんさん» ななつじさん、コメントありがとうございます！すみません訂正しますね(*_*) (2021年8月25日 0時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
ななつじさん(プロフ) - こんばんは 面白く読ませてもらってます！誤字見つけたので失礼します お名前なのですが「稀崎」じゃなくて「稀咲」ですよー！ (2021年8月24日 23時) (レス) id: 123c3d7a14 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：重岡ゆう毅
| 作成日時：2021年8月19日 22時
