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伍拾参話 ページ5

蕨姫が振るった“何か”は、
私にも襲いかかってきた。



それを刀で弾き、崩れる屋根から飛んで降りた。



地獄絵図だった。

一般人まで巻き込まれた。




立ちすくむ炭治郎を見ると、
怒りに染まっていた。



炭「待て。許さないぞ、こんな事をしておいて」

蕨「何?まだ何か言っているの?
もういいわよ不細工。
醜い人間に生きてる価値ないんだから。
仲良くみんなで死に腐れろ」





…炭治郎の声が低く辺りに響く。





炭「失われた命は回復しない。二度と戻らない。

生者の者は鬼のようにはいかない。
なぜ奪う?なぜ命を踏みつけにする?」




炭治郎の様子は、いつもと違っていた。



炭「何が楽しい?何が面白い?
命を何だと思っているんだ」

『…炭治郎……?』





思わず動きが止まる。

炭治郎の姿に恐怖さえ覚えた。



蕨「知ったこっちゃないわよ。
美しく強い鬼は何してもいいのよ」

炭「分かった。もういい」



静かに話す炭治郎は、
蕨姫に向かって走り出した。


話し方も、雰囲気も、声も、
全てがいつもの炭治郎と違った。


これは本当に、炭治郎なのだろうか。





『炭治郎!』



炭治郎に続き、私も後を追った。

蕨姫は私達に向かって着物の帯を振る。



そして帯を斬ろうと刀を構えた時だった。




炭「ヒノカミ神楽、灼骨炎陽」


炭治郎が、帯を焼き斬った。





『(なんで炎が…炭治郎は水の呼吸の使い手のはずじゃ…?)』



蕨「あんたなんかにアタシの頸が
斬れる訳ないでしょ…!!」





炭治郎に帯が襲い掛かる________









『氷の呼吸、壱ノ型、氷の舞!』



呼吸を整え、私も帯を斬りにかかる。







一瞬頸に刀が届きそうになったが、
あと一歩のところで避けられた。


それに、炭治郎の様子もおかしい。





…息をしてない、?






『炭治郎!!息しなさい!!』


炭「ごほ…っ、」




炭治郎から息を吸う音が聞こえた。

…それにしても変だ。






本当に鬼は蕨姫だけ?

本当にこいつが上弦?






…いや、きっと違う。

きっと、何処かに________

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黎音(プロフ) - 無残じゃなくて無惨ですよ (2021年2月22日 15時) (レス) id: 9cf40aceea (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - ゆなさん» コメントありがとうございます!更新遅くて申し訳ないです( ; ; )頻度は遅いですが今後も頑張ります! (2021年1月24日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 更新待ってました(^^) これからもお体に気をつけながら頑張ってください! (2021年1月24日 18時) (レス) id: 290c57f129 (このIDを非表示/違反報告)
重岡ゆう毅(プロフ) - サニーさん» コメントありがとうございます!更新頻度が落ちてはいますが、これからも頑張っていきますm(__)m (2021年1月5日 22時) (レス) id: 18e1e6c35b (このIDを非表示/違反報告)
サニー - 続編も、最高ですっ!!これからも、頑張ってください!!あなたのいちファンとして、ずっと応援しています! (2021年1月4日 23時) (レス) id: e40d74d461 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:重岡ゆう毅 | 作成日時:2020年12月7日 20時

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