十人目の柱【鬼滅の刃】弐

陸拾陸話 ページ18

目を覚まして一番に目に入ったのは、
義勇の心配そうな顔だった。



何でも、ほぼ毎日見舞いに来てくれていたとか。



胡「Aさん、気分はいかがですか？」

『大丈夫。何ともないわ』


胡「そうですか。
ただ脇腹が酷い怪我でしたので、また暫くは安静にして下さいね？」






そうか、脇腹貫通してたんだっけ。






『炭治郎達は？』

胡「竈門くんはまだ眠っています。
我妻くんは既に復帰して、嘴平くんも先日目を覚ましました。

宇随さんはもう動いています」




…さすが宇随さん、早い。




『義勇、ありがとうね。
任務も忙しいだろうにわざわざ来てくれて』

義「構わん」


『…眠っている時にね、錆兎と真菰に会ったの』









＿＿＿＿＿＿＿義勇が待ってるよ、


＿＿＿＿＿＿＿さぁ、行って。









義「…二人は、元気だったか」

『…えぇ、とても』









それから数日、炭治郎も目を覚ました。

何だかんだ全員無事で、後遺症も無かった。





そして怪我も治り始めた頃。




炭「あ！そうだ！
俺の眠っている間に刀届いてない？
刃こぼれしちゃったんだけど…」


炭治郎は、周りを見回した。



す「炭治郎さんの刀…鋼鐡塚さんからお手紙は来てます。
ご…ご覧になります？」



すみが顔を青ざめながらそう言った。






…ていうか、


『炭治郎の刀鍛冶って、鋼鐡塚さんなのね』

炭「え、ご存知ですか？」

『知ってるも何も、私も鋼鐡塚さんだもの』




あの人少し変だけど、
刀はとても綺麗だからなぁ。



すみから手紙を受け取った炭治郎は、
その手紙を黙読し、動きを止めた。



『…炭治郎？』



その手紙を覗くと、



“お前にやる刀はない。許さない許せない。呪ってやる憎い”


そう書いてあった。





…え、鋼鐡塚さんってこんな感じなの？

私の前では「刀持って来たよーん！」みたいな感じなのに？





『…炭治郎、あの人に何したの？』

炭「…多分俺が刀折ったりするから……」






　



　





　








…あぁ。(察し)

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