コード・ブルー III

◎優秀な医者 ページ21

__________ ある日の午後。






「Hey,Dr.!(先生!)」


『Yes?(はい?)』



「Are you okay now?(今大丈夫?)」




脳外科の先生に、呼ばれた。



『Yes, that's fine…(ええ、大丈夫ですけど)』

「Please come to the operation from now.(今からオペに来てくれないか?)」



『Me?(私が?)』




そりゃ、日本では脳外も専門だったけど、

今の私は心臓外科医だ。


私は、少し疑問に思った。



『Dr.Aizawa is?(藍沢先生は?)』

「He is there, but is short of manpower.(彼もいるが、人手が足りない。)
With a bit of extensive operation.(少し大掛かりなオペでね。)」


『Is that so…(そうですか…)
OK,I'm going there.(分かりました、行きます。)』





私は急いで術衣に着替え、

オペ室へ向かった。





.




『Help enters.(ヘルプ入ります。)』


藍「Aか、助かる」

『どういう状況？』

藍「脳動脈損傷だ、出血量が多い。
俺はオペを続けるから、吸引頼む」


『わかった』




脳動脈を損傷しているだけあって、

確かに大掛かりなオペだ。



その後スムーズにオペは進み、

患者は無事助かり、ICUへと移された。




.




「Thank you,Dr.(ありがとう、先生。)」


『No,Thank you.(いえ、大丈夫です。)』



「The combination with him is wonderful.(彼とのコンビネーションは素晴らしいね。)」



『Because it is a relationship since long ago.(昔からの仲なので。)』




脳外の先生は今回のオペを絶賛しているらしい。


ただ、ヘルプ入っただけなんだけどな。





「You're an excellent doctor.(君は優秀な医者だ。)
I'll also order next time.(また次も頼むよ。)」



『え？』





脳外の先生は、それだけ言うと去って行った。


“また次も頼むよ”って、言ったよな…




ついつい日本語で「え？」って言っちゃったわ。




私、一応心臓外科医なんですケド…



その勉強しにここへ来たのに、

脳外のヘルプかぁ…



いや、嬉しいよ？

頼られてて、それは嬉しいけどさ、




なーんか、




変な予感がするんだよなぁ。













その変な予感、



当たらないといいけど。

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