コード・ブルー III

#101 ページ7

私は耕作を探しに、

ヘリポートに向かった。



彼がそこにいると分かったのは、

恋人の勘みたいな。笑




彼はやはりそこにいて、

ヘリの入り口に腰掛けていた。





『耕作』


彼の名前を呼べば、

私を見つめる綺麗な瞳。





『ありがとね、
トロント行き決めてくれて』



藍「外国で俺が通用するか知りたいだけだ」


『はいはい、そうですか〜』




私は耕作の前に立って、

少し目を合わせたあと、言った。




『耕作と出会えて、良かった』



藍「… どうした、いきなり」




『ふと思っただけよ』





私は、そう返事して空を眺めた。





『もう、このヘリに乗ることもないのね』


藍「それはお前次第だけどな」


『え？』




私が彼を見ると、

彼はまだ空を見ていた。




藍「この先ずっとトロントにいるのか？」



『… そうね、またいつか、ね』




私たちは見つめ合い、



また視線を空へと移した。






また、この空を飛ぶ日が、


くるのだろうか。








私たちは院内へ戻り、


少しずつ荷物を片付け始めた。





私がここを去るまで、




あと、少し__________

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