歌詞の無い君へのうた ページ10
Youside
「はぁ、……」
本当に思いつかない…
歌詞は殆ど完璧に出来たのに、
タイトルだけが納得いかない。
他の曲はタイトルが上手く描かれるのに。
歌詞は、
歌詞だけは…
はぁ、もう1回読むかぁ、
何も引っかからない。
上手く言葉に出来ないなぁ、
「え、今僕なんて……」
上手く言葉にできない
タイトルなんて上手くなくて良いんじゃない？
「これだ！」
ｶﾞﾁｬｯ!
「ただいまです！」
ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ
モ「え、あ、お、おかえり！」
マ「いやまぁ俺の家だけどな？」
マ「ほーら、帰ってきた。」
ダ「ったく、ザカとダホは心配症だなぁ、(笑)」
そして私は夢中でタイトルを付けた。
「できた！」
マ「ほんとか？！」
ン「まじで？！できた？」
「出来ました！」
シ「歌詞見せて！」
モ「うおぉ、随分こってるなぁ、」
ザ「よくこんな凄い歌詞思いついたね…」
ダ「構成もしっかりしてるな。」
モ「そういえば、なんでタイトル決まんなかったの？」
「なんか、しっくりこなかったんです。
どんなタイトルを描いても、
どうしても辻褄が合わなくて。」
シ「どんなタイトルでも？」
「はい。」
ン「え？じゃあ今のタイトルは、？」
「そこがポイントなんです。
この歌は、矛盾を作り上げた歌なんです。」
ダ「矛盾……」
「そうです。」
モ「……どんなタイトル？」
僕はふわりとした笑顔で言った。
「歌詞の無い君へのうた。」
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作者名：ゆうり | 作成日時：2023年4月7日 23時
