【イナクロ】～あの人の姉はエルドラドにいる優しいのかわからないウザい系少女でした～ (ページ43)

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四十個目の消去ページ43

昨日まで連日で特別な特訓プログラムの元、

レベルアップを図っていた私は、ぐっすり眠っていたらしい

『…ベータさん、先に行ってしまった様ですね』

｢あ、桔梗の姉御!お目覚めですかい｣

私の寝室を見張ってくれていたのか、白鹿組の1人が声を掛けてくれた

それに微笑みを返して、腕を頭の上に上げて精一杯伸びをする

『はぁ…流石に3日連続鬼の特訓プログラムは厳しいです、マスター…』

｢?｣

努力せずに強くなれるほどの天才肌じゃない私は、日々練習を課せられる

だけどそれが中々目に見える結果に繋がらないから嫌になる

『ベータさんはどこに行ったんですか?』

｢紅菊の姉御は随分前に馬を連れて町へ出ていきやしたぜ｣

『ふぅん…』

作戦の全てを教えて貰っているわけじゃないので、私には彼女の行動は謎だけど

だけど今更追いかけたところで、だ。

『迷子になるの目に見えてますからねぇ…』

そう言って寝室を後にして、皆が集まっている居間へ出ていくと

｢姉御!おはようございます!!｣

『お、おはようございます…
…あら?この子達は…』

何人かの子供たちが縄でくくられて雑に放置されていた

『さらってきたの?』

｢へえ、ちょうどいいと思いやして｣

『そう…あなた達運が悪かったのねぇ…可愛いそうに』

私達の時代ではよくあることだ
一度SSCかと疑われれば、＊＊＊に連れ去られ徹底的に調べあげられる

そういう存在なのだ、彼ら(セカンドステージ・チルドレン)とは

＊

そんなことを考えていると、ベータさんがアジトへ戻ってきたようだ

『おかえりなさい～』

「あらAちゃん!遅ようございます♪」

『あはは…』

意地悪な笑みを浮かべるベータさんは可愛いと思う

｢ところで…この子たち、雷門と一緒にいましたねぇ｣

『そうなんですか?じゃあこれで雷門はここまでくるかも知れませんね』

あちらから来てくれるのなら、好都合だ

「お前らっこの縄をほどけっ!!」

『もう、うるさいですねぇ』

「もう少しの辛抱ですよ♪」

ベータさんの言ったとおりその後すぐに雷門がやって来た

私達は物陰にそっと見をひそめる

「たのもう!!」

「あ”ぁ?｣

「太助達を返せ!!」

そしてろうそくの明かりが私達を照らし出した

｢!｣

「お前は…!」

「ベータ!」

「ふふっ」

『あら、お客さんですか』

｢A…!!｣