【イナクロ】～あの人の姉はエルドラドにいる優しいのかわからないウザい系少女でした～ (ページ27)

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二十五個目の消去ページ27

『エイナム、貴方達どこへ行くの?』

｢っ、Aさん…!?｣

普段はアルファさんにも負けず劣らず無表情の彼が驚いた顔をする

…ちょっと可愛いかも

『……言えないことなの?そう、悲しいですねぇ…』

｢……｣

『…まあいいです。勝手について行っちゃいますから』

するとエイナムは、好きにしろというように踵を返した

…いつの間にこんな子になっちゃったんでしょう

＊＊＊＊

そして彼らが向かった先は＿＿＿＿＿

『…?』

｢ゴットエデンスタジアムです｣

自然に囲まれたここは、そんな名前らしい
いいところ、だなぁ

そして天馬さんたちが私たちに気づいたらしく声を上げる

「っ、プロトコルオメガ2.0!?」

『あらやだ、まさか!今日は彼らが貴方達に用事があるようですの♪』

そう言ってエイナムたち5人に目を向ける

「我々はエイナム!」

「レイザ!」

「クオース!」

「ザノウ!」

「ガウラ!」

「我ら、アルファに従うチームＡ５!」

…なんだろう、このヒーローみたいな登場の仕方は

「チームＡ５?」

「この島で特訓して、化身アームド身に付けようというのだろう?」

「無駄な努力をする前に、ここでおまえ達を仲間と同じように素直になってもらおう」

「素直に…?」

あぁ、なるほど
私も今、彼らの目的が分かった

『つまり、とことん痛めつけて二度とサッカーをしたいなどと思わないようにしてやる、ってことです

どうぞエイナムたちと、仲良くサッカーバトルをしてくださいね♪』

「わ、分かった!俺達が勝ったら歴史を元に戻すんだ!」

「円堂監督を返せ!!」

「三国さんたちのマインドコントロールも解いてもらう!」

「…いいだろう」

そう言ってエイナムは、私を見つめた
私は何も言わずに、天馬さん達に微笑んだ

『…ただし勝てたら、ですけどね』

＊＊＊

「では大監督のこのクラークワンダバット様が
　スターティングメンバー５人をを発表する!」

『＿＿＿このくまさん、監督なんですね』

「「うわぁっ!!?」」

雷門のベンチに行くと、ものすごい勢いで引かれた(物理的に)

「な、なんで君がここに…」

『だって今回は…チームA5、でしたっけ？エイナムたちの戦いなので』

｢戦うつもりは無いって言うのか!?｣

『…えぇ、私は彼らの保護者さん、ですから』

｢……?｣

少しの沈黙の後、くまさんが口を開いた

「ス、スターティングメンバーを発表する!」