AUの世界に迷い込んだ天使サマのお話 (ページ13)

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ｲﾝｸ｢Aちゃん、早く早く！｣

そう言って、瞬きする度にころころと目の色を変えながら私の腕を引っ張る。…意外と力強いんだな…

『そう急かさなくても私は逃げないよ』

ｲﾝｸ｢だって善は急げ、って言うでしょ？それに、｣
　｢Aちゃんに紹介したいAU達だっていっぱいあるんだ！！｣

インクは背負っていた大きな筆を取り、
絵の具のようにカラフルなそれを床に塗りたくる

ｲﾝｸ｢よし！Aちゃん、ここに飛び込んで！！｣

……………なんて？

『……ごめん、もう一回言って？私の聞き間違いかもしれない』

ｲﾝｸ｢？だから、ここのインクの中に飛び込むの｣

『聞き間違いじゃなかったね』

きっとこのまま躊躇していたら不意打ちで背中を押されるであろう………まだ脳の処理が出来ていないが仕方ない。…私は試しに塗りたくられた絵の具の上に片足を置こうとする。

『…うぉｯ！？』

すると本当に飛び込めるようなものだったようで
片足だけ置こうとした故バランスを崩してしまい、そのまま落っこちる。

『まじかあああぁぁぁぁ……………………………』

ｲﾝｸ｢よっ！｣

そんな私を横目にインクは手慣れた様子で飛び込んでくる。
待って、それ私とぶつからない？大丈夫？

『ねえ、ところでインク君…これどこに繋がって＿＿』

ｲﾝｸ｢どこってそりゃあ…｣
　｢光AUのみんなのトコ！｣

ニコーッ！と笑うインク。

行き先がふわふわしてんなぁ…

そうやって会話をしている内に外に出る…が

もちろん受け身の体制を取らなかった私は
ドスン、と言う鈍い音と共に地面とぶつかってしまう。

『いﾞｯｯｯて！！！！』
『インク君、着地地点が近いなら事前に言ってくれませんこと！？』

ｲﾝｸ｢ごめーーんAちゃん！！！怪我ない！？｣

『かすり傷だから平気』

ｲﾝｸ｢うわああほんとにごめん…｣

『いいよ、大丈夫。』

そう言って立ち上がりながら服についた汚れをはらっているとドタバタと慌てたような足音が近づいてくる。

???｢何の音！？インク、何事？…大丈夫？｣

ｲﾝｸ｢あっドリーム！！｣

…ドリーム？

『もしかして…君が噂の光AU…ってやつ？』

ﾄﾞﾘ｢うん？君は…｣

ｲﾝｸ｢紹介するよドリーム！この子は＿＿｣
　｢………………｣

おい

インクは目を逸らしながら考える

『…Aです』

ｲﾝｸ｢そうAちゃん！！天界？から来たんだって～｣

ﾄﾞﾘ｢…そうなんだ｣

あれ、なんかちょっと警戒されてる？