夕虹百日の旱《虹》〈1〉 (ページ36)

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着いた場所は、彼女の家の敷地内。

その家は、少し小柄な1階建てだった。

しかし、こんな事言うのアレやけど、まあまあボロかった。

この中に、4人の子供が居ると考えると、ちょっと狭そうやな～と思った。

ふと、上方から蜂が飛ぶ不快な音が聞こえた。

見上げると、家の敷地内にあった木に、大きな蜂の巣があった。

｢……アレっスか?｣

濵ちゃんが蜂の巣の方へ指さす。

五十嵐さんは、こくりと頷く。

｢…この大きさ、完全に業者に頼むべきやろ……。｣

俺は小瀧に向かって｢シッ!!｣と人差し指を立て自分の口に当てる。

｢こんな田舎やから、周りには人が全然住んでおらんけど…でも、やっぱり子供達が危ないやろ?｣

確かに、彼女の家の近くには、整備されてない空き地がちらほらあるだけで、家とかはそんなに無かった。

通行人とかはおるけど。

｢…よし!!ここは俺らで何とかしますよ!!｣

濵ちゃんは、元気よくそう言って胸を強く叩いた。

彼の顔は、自信で満ちていてキラキラとして輝いている。

｢僕らに出来ない事はありません!!それが僕達、WESTですから!!｣

｢…ありがとうございます!｣

｢いえいえ～!!あっ、危ないので家の中でゆっくりしてって下さい。望、後はよろしくな。｣

｢はーい。五十嵐さん、行きましょ！｣

望は人懐っこい顔して、五十嵐さんを連れ彼女の家の中へ入って行った。

子供達がおるから、変な事しないと思うけど……笑