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｢経済的に厳しくて業者に頼めないんやって〜。｣
五十嵐さんは、４人兄弟の子供を持つシングルマザー。
業者に頼むとスズメバチ駆除の料金は、基本1万から5万円だが、それでも少し厳しいと言うらしく。
単純に言えば、貧しい家庭だった。
｢業者より安くしといて欲しいって頼まれてな。やから、1万円以内には収めるって言うといた。｣
｢おいおい、何勝手に決めとんねん！｣
｢しゃーないやろ…。女手一つの家から高い金取れってかー？｣
｢この前の報酬忘れたんか?2万5千やぞ!他にも仕事あったけど、あの月の時、生活しんどかったで!?｣
この前の依頼と言うのは、人気アイドルの真凜ちゃんの護衛の事である。
�陲舛磴鵝⊇濛澄⊃世舛磴鵑隷殳�で、
命を救ったにしちゃ、かなりのオトクな値段になってしまった。
アイドルで、しかも売れてるんやから、もうちょい取っても良かったんじゃないかと、俺もちょーっと思っているけどな笑
｢やっぱ、あん時に100倍ぐらい請求しとけば……。｣
｢それを言うなら�陲舛磴鵑妨世Δ討�!!｣
｢俺!!?｣
｢元はと言えば、原因は�陲舛磴鵑笋�!!｣
｢いやっ、だって、高校生に金取るなんて出来へんやろ!!｣
｢だとしても、｢俺が払うから払わなくてええんやで｣って…そんな仕事人おるか!!｣
｢アレは俺の真凜ちゃんに対するご厚意や!!｣
｢ご厚意の使い方間違ってますけど!!?｣
｢あーもう！2人共落ち着かんか!!｣
淳太が勢いよく2人の間に入り、言い合いを止めた。
｢お前ら、過去の事をいちいち根に持つな!!めんどくさい彼女か!!｣
｢うるさい!!女は皆ネチネチしててめんどくさいわ!!｣
｢怒るとこそこじゃないやろ!!笑｣
彼らがわーわーぎゃーぎゃーと小学生の様に揉めていると……
｢……WESTさんですか?｣
女性の声がした。
声する方へ振り返ると、40代ぐらいの女性が立っていた。
どうやら目的地に着いていたらしい。
電話でしか話せなかったので姿は分からないが、おそらく彼女が五十嵐さんだろう。
｢どうも、こんにちは〜!!｣
俺は明るく笑顔で挨拶をし、お辞儀をした。
他の3人もつられて、ぺこりとお辞儀をする。
｢五十嵐伊吹さん…ですか?｣
｢あっ、はい!!｣
今日は宜しくお願いします、と彼女がお辞儀する。
｢ほんじゃあ、例の蜂の巣の所に、案内して貰っても良いですか?｣
｢はい、こちらです。｣
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作者名：#TODAY | 作成日時：2021年5月2日 21時
