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"真凜ちゃん!"
そんな言葉で我に返る。
今は握手会の途中。
私はアイドルとして最悪な汚点を背負っているのだから
これ以上迷惑はかけれない、なのに、、
どこか嫌な予感と疲労が重なり、いつの間にかボーッとしていたみたい。
しっかりやらないと。
目の前の人に笑顔を見せ、握手をし、短い会話をする。
そんな単純な作業ではあるけれど、その一時を楽しみにしている人がいるんだ。
危険な事があったら、きっとWESTさんが解決してくれる。
私を守ってくれる。
そう心の中では思っているのだが、やっぱり恐怖は付き物で。
入れ代わり立ち代わりの目の前の人。
私は何人に本気の笑顔を見せる事が出来たのかな。
きっと、1人も居ない。
アイドル、失格じゃん。
そんなの、嫌だ。
私、頑張るから。
そう、心の中で再度誓い、入れ替わった次の人と握手をしようとした。
時。
「真凜ちゃん!下がれ!!」
そんな大きな声と共に
1部のパーテーションが倒れ、
どこからともなく黒いスーツの男たちが現れた。
私は誰かに身を引き寄せられ
目の前の女性とは距離が出来たが、
ほんの一瞬の出来事で、正直何が起きたのか全く理解が追いついていない。
それは目の前の女性も同じようだった。
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作者名:#TODAY | 作成日時:2021年5月2日 21時