【第六十三話】 ページ8
「―――――――つまり、灯油さんを探してるってこと?」
はい、と顔を縦に振る。
びすさんは話を熱心に聞いてくれて、ちょっとは私の大変さを分かってくれたようだ。
「・・・で、びすさん。灯油さん見てませんか・・?」
期待をこめてびすさんに聞く。
「・・・・うーん・・・・・・・・ごめん、僕はみてない・・」
「嘘だろ・・・」
私はその場でうなだれた。
びすさんはそんな私を見て焦り、私に何か言葉をかけようとしているのか口をパクパクさせた。
「・・・え、えっと・・・げ、元気だしてAちゃん!!」
「・・・・そんなこと言われても・・・」
あぁ、なんかもう疲れた。私死ぬ、絶対今日確実に死ぬ。
そんなネガティブ(?)なことを考えていると、不意にびすさんが「あ」と呟いた。
「ね、ねぇねぇAちゃん!」
あまりにも「こっち向いて話聞いて」な声だったので、私はびすさんの方をしぶしぶ向いた。
そして私に、
・
・
「今さっき、ピコさんとりぶくんに会ったんだ!
も、もしかしたら二人なら知ってるかもしれないよ!?」
と言った。
何故それを先に言わない!?
――――――――――――――――――――――
同時刻 まふまふside
いつものようにヘットホンをつけ、ウォークマンで音楽を聞く。
ウォークマンの中に入ってるのは八割俺以外の歌い手さんの曲だ。
いや別に「他の歌い手さんlove☆」というわけではない。
ただ歌い方とかを参考にしてるだけだ。
「・・・・・そういえば」
Aは灯油さんを見つけられただろうか。
不意にそんなことを思い浮かべ、すぐに頭の片隅に追いやる。
別にどうでもいいだろ、あいつのことなんて。ていうか今さっき手伝うの断ったばかりじゃないか。
何やってる自分。
ヘットホンからは相変わらず音楽が流れている。
そうだ、音楽に集中すればいい。
それでAのことを忘れれば―――――
「――――・・・・!」
視界の隅に見えたのは、学園内でも特に目立つ赤色。
ああ、せっかく音楽に集中しようと思ってたのに。
「・・・・なんでこうもタイミングよく灯油さん見つけちゃうかな、俺・・・」
自然に、ポケット内にある携帯に手が伸びていた。
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レイネット@二次元Ioveちゃん(プロフ) - ルリ@TGFさん» ありがとうございます!頑張りますよおおおお\(`д´\)<ウオオオ!! (2015年1月27日 22時) (レス) id: 071bc162a8 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@TGF(プロフ) - 外せてます。更新ファイトです(*´∇`*) (2015年1月27日 0時) (レス) id: 93869995fe (このIDを非表示/違反報告)
レイネット@二次元Ioveちゃん(プロフ) - ルリ@TGFさん» ごめんなさい、警告ありがとうございます。オリフラはずせてますかね・・・? (2015年1月26日 23時) (レス) id: a0ad653828 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@TGF(プロフ) - オリフラ外してくださいね。 (2015年1月26日 22時) (レス) id: 93869995fe (このIDを非表示/違反報告)
レイネット@二次元Ioveちゃん(プロフ) - 漓霧@友達プリーズさん» ありがとうございます!!そして申し訳ないのですが、ユーザー名を教えていただけますか? (2015年1月21日 20時) (レス) id: 071bc162a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイネット@二次元Ioveちゃん | 作成日時:2014年10月18日 16時