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【第七十七話】 ページ25

灯油さんの胸に顔を押し付けている灯油さん(偽)を指差す。
すると灯油さんは少しうつむき、顔を上げたかと思えば立ち上がって私に近づいてきた。





・・・ちょ、近いんですけど・・・・




何故か顔をじっと見つめられたまらなくなり、視線を逸らす。


するといきなり灯油さんが私の右腕をつかみ、そのまま私をひっぱり部屋の外へ出た。





「え、ちょ、灯油さん!?」







――――――――――――――――――――――――――







「あ、あの、灯油さん!!一体どうしたんですか!?」




灯油さんに腕をひっぱられ、そのままあの人気のない廊下へと出た。


私が必死に灯油さんに呼び掛けるも、灯油さんは無視して私の腕をつかんだまま早足で歩いていく。





「ちょっと灯油さん・・・!!本当にどうしたんですか!」





さっきの謎の灯油さん似の人のことといい、私の頭はもういっぱいいっぱいだった。

そして呼び掛けることもやめ、灯油さんに腕を引っ張られること数秒――――――






とある曲がり角で、灯油さんが止まった。






「・・・・灯油さん?」





いつまでも黙っているので、おそるおそる灯油さんを呼ぶ。


すると、前を向いたまま灯油さんが小さくつぶやいた。






「・・・・・・・・見たのか」
「・・・へ?」
「・・・」






いやちょっと黙らないでくださいよ!!



そう心の中でつっこんだものの、私たちの周りにはいかにも『シリアスなムード』が流れていた。




え、どうしよう。見たって何を?何を?何をみたっていうの!!


ごめんなさい。ふざけてます。ハイ。ごめんなさい。






「・・・・あ」





もしかして、見たってあの灯油さん似の人なのかな?





「・・・・もしかして、あの灯油さんに似てる人のことですか・・・?」





灯油さんは前を向いているので表情は分からなかったが、『灯油さんに似てる人』と言うと少し肩が揺れた。


図星か。





「・・・あの、この際ですし聞きますけど、あの人誰なんですか?







私さっき会ったばかりなんですけど、灯油さんのお知り合いですか・・・?」




おそるおそる聞くと、灯油さんがいきなり私の方を向いた。


そして私の腕を離したかと思うと、私の目を見て口を開いた。



















「・・・・A、今から言うことを、誰にも話さないと約束できるか・・・?」






灯油さんの声は、震えていた。

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レイネット@二次元Ioveちゃん(プロフ) - ルリ@TGFさん» ありがとうございます!頑張りますよおおおお\(`д´\)<ウオオオ!! (2015年1月27日 22時) (レス) id: 071bc162a8 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@TGF(プロフ) - 外せてます。更新ファイトです(*´∇`*) (2015年1月27日 0時) (レス) id: 93869995fe (このIDを非表示/違反報告)
レイネット@二次元Ioveちゃん(プロフ) - ルリ@TGFさん» ごめんなさい、警告ありがとうございます。オリフラはずせてますかね・・・? (2015年1月26日 23時) (レス) id: a0ad653828 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ@TGF(プロフ) - オリフラ外してくださいね。 (2015年1月26日 22時) (レス) id: 93869995fe (このIDを非表示/違反報告)
レイネット@二次元Ioveちゃん(プロフ) - 漓霧@友達プリーズさん» ありがとうございます!!そして申し訳ないのですが、ユーザー名を教えていただけますか? (2015年1月21日 20時) (レス) id: 071bc162a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイネット@二次元Ioveちゃん | 作成日時:2014年10月18日 16時

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