どっちと帰る？ ページ2
いつも通りの放課後
爆豪勝己と轟焦凍の睨み合いが始まる。
轟「爆豪、Aは俺と帰る。諦めろ」
爆「方角的には俺と一緒の道なんだよコイツは
テメェが引けや半分野郎…」
(また始まった…)
他の生徒達は呆れた顔でスタスタと教室を出ていく。
結局いつも二人とも引き連れて帰っているけど、かっちゃんと轟くんの間ではお互いが邪魔で仕方がないんだ。
「さあさ！帰ろう二人とも！」
爆「離せ！今日こそ二人きりで帰るんだよ
半分野郎を省け！」
轟「A、よく考えてみろ
爆豪は声がでかいから人の目が集まるし奇妙に思われる。省くのは爆豪なんじゃないのか」
口喧嘩が左右から聞こえる中、帰り道を歩いてると分かれ道が現れる。
轟くんは別の道。
私とかっちゃんは幼馴染で家も近い、一緒の道。
爆「ふへっ、じゃあな！ぼっち半分舐めプ野郎！」
色々詰め込んだ新しいあだ名が完成している…
轟「A。また明日な」
「轟くん！また明日ね！」
爆「無視すんな！」
結局勝己がいると私と会話できない。でも別れ際だけは勝己を視野に入れない轟くん。
優しい表情を向けられると、ついキュンとしてしまう。
私は手を振って轟くんを見送った。
爆「…」
耳が赤くなっている私を見た勝己は眉を下げ、悲しそうな顔をする。
それに気づいた私は勝己の頬を両手の平で包み、ほんのり笑う
「二人きりになるとかっちゃんらしくない顔」
爆「…うっせ。
お前、そんなに半分野郎の事が好きなのかよ」
「平等に好き…かな」
爆「はぁ？」
「例えると…かっちゃん！私が二人いたら選べないでしょ！そんな感じ！」
爆「…アイツと一緒ってことかよ。アイツより俺の方が長く一緒にいんのに…このままじゃ越される一方じゃねぇか」
勝己の不安な表情に、なぜか焦りと悲しい気持ちでいっぱいになる。
私にしか素を出せない。かっちゃんの弱いところ。
「っ…かっちゃ…」
爆「さぁ付けてやる…」
「え…？」
爆「差を！付けてやるって言ってんだ！」
「おぉ！かっちゃんらしい！良い！」
爆「待ってろよ、お前は
絶対に俺のものにしてみせる。」
後頭部を固定されて、コツンとおでこを合わせられる。私はこの人のものになるんだと思ってしまう。洗脳のようだった。
爆「A、勉強教えてやろっか
クラス中で15位だったろ。成績」
「うぅ…よく見てらっしゃる…お願いします！」
爆「んじゃあ早速、俺ん家来いよ。そして泊まれ
夜通しで教えてやる。」
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作者名：幽 | 作成日時：2021年1月13日 14時
