#055 ＿ロボット山＿ ページ17
.
ロボット山……
竹林の如く地に刺さる鉄骨の間には一件だけ小さな家が建っていて、そこには二人の兄弟が鍛冶屋を生業にして細々と暮らしていた
太陽が頂点に来る直前の事であった
「おにいちゃん、おなかすいたよー」
「そっか、ちょっと待ってろよ。たしかこっちの棚に……」
以前町の男に予約されていた武器の点検と修理を頼まれていた兄に弟が声をかけ、台の上に注文の品を置いて貯蓄していたはずの食べ物を脳内で思い出しながら棚を探る
「こんにちは」
「あった」
手のひらで包み込めるサイズのパンを手に取ったと同時に家の戸が開いた
「あ、いらっしゃいませ！」
「いらっしゃいって……？ここ、お店なの？」
「はい！……といっても、今は出来ないんだけど……」
店に来たのは兄より一つ下であろう男女の二人。そして、浮く本
「普段は奥にあるロボット山から金属を採ってきて、加工して売ってるんです」事情を話すと二人と一冊？が不思議そうに首を傾げた
「ロボット山で？」
「はい、そうです。昔は軍事基地だったらしくて、良い素材が沢山あるんですよ。危ない場所なんですが、背に腹は代えられないというか……」
なるほどと、客の二人と一冊は頷いた
「……君たちだけでやってるの？」
「……父さんは、弟が幼い頃に死にました。母さんは…仕入れに出かけてます」
言葉を溜めたには理由があった。この人達には話しても大丈夫だろうが、弟に聞かせる訳にはいかない
弟が気づかないように弟に話した事情を伝えた
弟は指折りしながらポツポツ呟く
「１、２、３、……７つ。おかあさん、もうこれだけかえってきてない」
「一週間も！？」
「最近は奥の方まで行かなきゃ素材が手に入らないらしくて……」
「困りますよね」そこまで言おうとした時、弟に遮られた
「おにいちゃん、おなかすいたよー」
そうだ、そうだ…、忘れてた
「素材さえあれば、武器の加工が出来るんだよね？」
「ええ。でも山の中は危険で…、僕らだけじゃあ」
「じゃあ、素材は僕が取ってくるよ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
友那(プロフ) - アスカさん» コメントありがとうございます！大変お待たせしました！ローペースではございますが頑張って参ります！ (2019年11月18日 8時) (
レス) id: 44b3cab9a4 (このIDを非表示/違反報告)
友那(プロフ) - 7Gさん» コメントありがとうございます！レプリカントはかなりコアな作品ですからね…。数少ない中この小説を見つけて下さりありがとうございます！頑張ります！ (2019年11月18日 8時) (レス) id: 44b3cab9a4 (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - 続き楽しみにしてました!更新頑張ってください!! (2019年11月13日 22時) (レス) id: a2799e8a84 (このIDを非表示/違反報告)
7G(プロフ) - レプリカントの小説探していたら辿り着きました…更新、ゆっくりでいいので友那さんのペースで頑張りすぎないでくださいね(T . T) (2019年11月13日 21時) (レス) id: 45cf7889d3 (このIDを非表示/違反報告)
友那(プロフ) - 迷子系女子さん» コメントありがとうございます！本当ですか！？感謝です！長らく更新できず、とても後ろめたい気持ちなのですが、次の更新までお待ち頂ければ幸いです (2018年10月1日 0時) (レス) id: cca667a573 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
