No.181 ページ13
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背中を突かれ咳き込みながら下がってきた緑谷。発動から解除までの段階で気づいた、血を摂り入れて動きを奪う基礎パターンに緑谷だけが先に解けた３パターンの法則
一つは人数が多く程効果が薄くなること。次に摂取量。最後に血液型によって、効果に差異が生じるか
これが緑谷が話した個人の見解と予想であり、プロヒーローはＢ、飯田はＡと本人達の呟きで把握できた
「血液型…正解だ」
Ｏ、Ａ、ＡＢ、Ｂの順で最大８分間効果の変動が生じるという男の"個性"
「分かったとこでどうにもなんないけど…」
「さっさと二人担いで撤退したいとこだが…」
だからと言ってヒーロー殺しの攻略なんて今の自分達には難しく、氷も炎も避けられる程の反応速度。そんな隙を見せることは敵わないと、自分を置いて逃げることを提案するプロヒーローに轟は断った
プロが来るまで粘るのが最善であると緑谷は言い、いかに守り切れるか処理の早い脳で思案する
「轟くんは血を流しすぎてる。僕が奴を引き付けるから後方支援を！」
「相当危ねぇ橋だが、そうだな」
「二人で、守るぞ」決意した二人の背を飯田は罪悪感で押し潰されそうになる。どうして、こんなにも自分に手を差し伸べてくれるのだと
「二対一か…、甘くはないな」
「二人じゃない、ヒーロー殺し」
天から降ってきた鋭い踵、男は直前でかわし降ってきた者は緑谷達の方へと下がる
「三人だ」
「五十嵐さん！？」
「待たせて悪い、緑谷。というか…」
「かわすな、ヒーロー殺し」一体どこに抗議しているのか…。初対面の敵に臆せず指を指す五十嵐のに、緑谷の背で冷や汗が流れる
それより五十嵐が来たのなら対策を話しておいた方がと口を開いたが「一つ向こうのビルから聞こえていた」と何となくの状況は把握しているらしい
「とりあえず掠るな、でしょ？」
「…頼りにしてるからね！」
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