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「おまえら、なかなかやるな」
「よっ、男の中の男!」
「ありがとう」
仲間からの歓喜の声にピンは照れくさそうに頭をポリポリとかきながら感謝を述べる
しかし、ピンには…仲間は勿論、それよりも認めて貰いたい者がいた
「皆、よくやった」
あの鬼の隊長である
「隊長!!」
「ピンは立派になったよねえ」
「大活躍!」
「ふーむ……、そうだな」
暫しの沈黙。その後の言葉を待つと帰ってきたのは「従軍は許可」というものであった
まだ護衛などの荷は持てないが、戦地には赴く事は出来る、兵士だ
この第一の難関を越える事が、女性(男装)であるピンにとってはとても嬉しい、兵士への第一歩である
「しかし、まだ立派は一人前の兵士と認めたわけではないからな」
「そんな!」
「今、従軍は許可するって言ったじゃないか!」そう反論したそうに見えたピンはソラを止める
「いいんだ、ソラ。チャンスがあれば、もっと役に立てるってことを認めてもらうから」
「よし、その意気だ、ピン」
「はっ!」
そういう事ならいいか。「がんばれよ、ピン!」ソラは頑張る彼女へエールを送ると、ピンは口許の口角を帆を描くように微笑んだ
その時だ、数羽もの大きな鳥の鳴き声が上空で木霊する
「ねえ、ピン、あの大きな鳥は何?」
「あれは“ハヤブサ”だよ」
「ハヤブサ……」
「それがどうかした?」聞くピンに心配はないと私は頭を振る
誰かに見られていた……
というのは、私の勘違いだったのだろうか?
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