KINGDOM HEARTS 2 -黄昏の少女- Part10 (ページ22)

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転送装置が復旧したとのことでトロンの導きによって私達はレオン達のいる世界に戻って来れた

酷く心配していたレオンは私達の事をお化けと思ったみたいで、何度か左右に頬を全員分引っ張って本人である事を確認するとホッと肩を撫で下ろした

戻って来るほんの数秒前、私達に聞かされたホロウバスティオンのメインコンピューターのユーザーの正体…

かつてリクの体を乗っ取り、立ちはだかった男、アンセム

それを聞いた私達はもちろん、直接ではなくてもちょっとした因縁、故郷を壊した元凶であるその名前にレオンもまた酷く驚いた

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「つまり…、パスワードが分からなければアンセムの研究データが手に入らない……」
「そういうこと」
「その手掛かりが…」

一年前にアンセムは私達で倒してしまった

もし仮に本人から聞き出そうとしても教えてくれるかどうか。アンセムがいつこの研究所から離れたのかは全く予想もつかないのもあって、更に悩みの種になる

ならば自力で探すしかない

「僕達でパスワードを見つけられないかなあ」
「それしか手段は無いよね」
「雲をつかむような話だ」

レオンの呟きの後に続いた「誰をつかむ話？」と聞く女性の声。女性といえば私しか居ないはずで、その方角へ目線を変えると少し前にアンセムの部屋へ訪れた黒髪の女性ティファだった

「ふーん、こんな部屋あったんだ」

さっき来た時には無かったはずのこの部屋を見て興味津々に見渡すティファ。「また来たのか…」とレオンの悪態が聞こえた…ような気がした

…いや、そうかも……

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