KINGDOM HEARTS 2 -黄昏の少女- Part10 (ページ17)

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施錠のされた小部屋に閉じ込められ、どうやって脱出するかより「どういう世界だと思うか」という話から始めた

今まで訪れた世界なら、蹴破ったりして突破してきた。けどこの世界はその今まで訪れた世界とは違って未知数ばかりだ。予測すら出来ない

「ここはコンピューター・ブログラムの中だよ」

……コンピューター、ぷろぐらむ？

聞いた事のない単語、声。第三者の声が部屋に響く

互いに向かい合わせで話していた私達の目線は一斉にその声へ向いた

「…えっと、どなたさ…」
「ざっと説明すると、そもそもこれはエンコム社が作った巨大なコンピューターシステムだった。エンコム社のために、色々な情報処理をしていたのさ」

その事を聞きたかったわけじゃなかったんだけどな…

話を続けるその人、背の高い男は別のユーザー、新しいユーザーは自分用に改造し、『ホロウバスティオン・しすてむ』と名付けて街を管理、自身の研究などに使用されていたと説明してくれた

……何を言ってるか私達にはさっぱりだが、その、ぷろぐらむと呼ばれるものでホロウバスティオンを守っていたみたいだ

シドのあの『防衛システム』と呼ばれる装置のようなものだろうか

考えに考えても結局分からず、ソラ達と顔を合わせる

「とりあえず挨拶しようよ！」

そう切り出したのはグーフィーの方だった

そうだね、名乗らせる前にこっちがまず名乗らないとね

「は、はじめまして、私はサツキです。それとこっちはグーフィー」
「よろしくねえ」

違う世界に行くたびにこうやって挨拶するけど、やっぱり慣れないなあ。緊張しちゃう

「で、俺がソラでこのちっさい方がドナルド」
「コラ！誰がちっさいんだ！」
「どう考えてもドナルドだろ？」
「どうして冗談を言うんだい？」

冗談？冗談っていう訳じゃないけどな。一瞬違う世界から来た私達はキョトンとした顔で男を見る

ソラはうーんと考えのすれ違いが起こらない言葉を考える。私達も考えてみるけど、そう簡単に言葉をまとめるのは難しい

「すまない、困らせてしまったみたいだね。僕はプログラムが組まれた人工知能だからね、そういう事は疎いんだ」

「僕はトロン、よろしく」男トロンは気にしていないような表情で名乗った

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